検索窓
今日:11 hit、昨日:13 hit、合計:29,828 hit

133話「味方」 ページ37

せっかく手に入れた希望が足元から崩れ去った気分だ。


結局、このパソコンの全てを知りたかったらサラちゃんの協力が必要...。


今まで気を張っていた分、落胆した時の落ち込み具合が激しい。


『はぁ......。』


ソ「...2人共、辛気臭いな。
ボクはこれから...このファイルを解析するよ。」


ああ...さっきの『エッ チなファイル』の事だよね。
結局、これに関しても私はソウさんの近くにいてもやれる事が無いんだよな...。


邪魔になっちゃうし、自分の部屋に行っておこうかな。


『それじゃあ、邪魔になってしまうので私とカンナは自分の部屋に戻りますね。
行こうか、カンナ。』


カ「は、はい!」


ソ「待ってよ...A。
見張りが必要なんでしょ?
だったらさ...ここに居てもらってもいい?
カンナちゃんは何かあったらボク達の事呼びに来てくれる。」


えっ...私ここに居たって何も出来ないんですけど...。
昨日みたいに部屋にいるだけいて、何もしない状況になっちゃう...。
それとも...ソウさんは助手席に乗ってる人が寝てても気にしないタイプなの?


カ「分かりました!失礼します!」


ああ、またカンナを1人で行かせちゃった...。


『もう、ソウさん!どうして引き止めたんですか!
私...本当に何も出来ませんよ......。』


ソウさんはパソコンの作業をしたままで、返事だけ返してきた。


ソ「サラとケイジに暴露したんでしょ?
......あの時、引き止められて。」


やっぱりお見通しみたい。
ソウさんには...全部バレてる......。


『......はい。』


ソ「だと思った。」


『......。』


部屋にはカタカタとキーボードの音だけが響いてる。
昨日とは違ってこの音が物凄く気まずくて、無機質な音に聞こえる。


『...怒ってますか?』


ソ「怒ってないよ...。
ただ...Aの覚悟が本気なんだって、言葉だけじゃなくて行動で知れて良かった。
Aはそれを話さずにみんなと仲良しこよしする手もあったのにね...。」


顔はパソコンに向いてしまっているから見る事は出来ないけれど、かけてくれる言葉が優しくて...心配してくれてたんだって事が良く分かった。。


『大丈夫です。
私は...ソウさんの味方でいるって、あの時言ったじゃないですか。』


ソ「......うん、そうだったね。」


1階での約束、忘れてないよ。
あの時限りの約束じゃなくて、今だって貴方の事を...カンナの事を...守りたいって、味方でいるって、本心で思ってる。

134話「おやすみなさい」→←132話「『サラさんへ』」



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (49 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
54人がお気に入り
設定タグ:キミガシネ , 原作沿い , ソウ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

伊豆花織(プロフ) - ぬん。さん» コメントありがとうございます!偶然とは言え私の作品を見つけてくれてありがとうございます!更新頑張らせて頂きます! (2021年8月26日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん。(プロフ) - 初見です!キミガシネの夢小説が全然なくて困っていたのですが、偶然見つけて嬉しすぎて叫びました…!1から全部読ませていただきました!とても面白いです、更新頑張ってください!応援しています! (2021年8月26日 15時) (レス) id: fdbd1f8f99 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 名無しさん» 早速コメントありがとうです!!続編行けました!!これからもお願いしますね! (2021年8月21日 23時) (レス) id: a9a2642a4b (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ここでも失礼します〜 続編おめでとうございます!執筆お疲れ様です…!これからも応援しております! (2021年8月21日 23時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊豆花織 | 作成日時:2021年8月21日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。