１２２話「奪い合い」 ページ26
カンナが......パソコンを抱えて戻って来た。
でも、私達がいる廊下の奥に来る訳ではなく、真ん中で足を止めた。
そこに奪われたパソコンを追ってケイジさんとサラちゃんが来た。
サ「カンナ！！」
カ「.........。」
ケ「...こっちに来て話さないかい？カンナちゃん。」
カ「...私は...。」
当然、こうなるのは想像出来ていた。
私とソウさんはカンナの元へ向かう。
ソ「話すことなんて、何もないよね。
ナンパは良くないと思うよ、ケイジさん。」
『カンナ、こっちにおいで。』
暗い顔をしているカンナをそっと抱き寄せる。
カンナはパソコンを離さないように、しっかりと抱きしめてる。
サ「ソウさん...やっぱり...！
それに...Aさんも...！？」
ソ「やあ、サラさん。...ケイジさんとデートかな？
...こんな場所、盛り上がらないと思うけど。」
ケ「...それは、お互い様でしょ。」
ソ「ふふふ...そっか、そうだね。」
おちゃらけているようで全くそう感じない会話。
あまりにもこの場の空気は冷え切っている。
カ「.........。」
ケ「...えーと...単刀直入に言おう。
パソコンを返して欲しい。」
『...カンナどうする、カンナの心が痛いなら...ここでケイジさん達に渡す手もあるよ。』
カ「.........それはできません...。」
一応、逃げ道は用意したけれど...カンナは既にどっちを優先するか決めているみたい。
ソ「...だってさ、諦めてよケイジさん。
そもそもパソコンを最初に手にしたのはボクだ。
キミ達に返す義理はあるかい？」
サ「......それを使って...どうするつもりですか！」
ソ「もちろん、有用な情報を頂く。
サトウカイが守ろうとした真実をね...。
キミ達は恐れてない...？
ボクがこのパソコンの中身を知ることに。
いったい何を隠してるのか...とても気になる。」
ソウさんはあの時、何処までパソコンを見ていたんだろう。
今、パソコンを手に入れる為にこんな事をしているんだから...メインゲームで皆に伝えた以上の情報は手に入らなかったんだろうか。
ケ「...おまわりさん達を疑ってるなら、ガッカリすると思うよー。」
ソ「じゃあじっくり確認してみるよ。」
『......そうですね。
...パソコンの電源が既に切れてしまっていたとしても、ケイジさん達が探してるであろう充電器は私達が見つけましたので...。』
ケ「...なに...。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
伊豆花織(プロフ) - ぬん。さん» コメントありがとうございます！偶然とは言え私の作品を見つけてくれてありがとうございます！更新頑張らせて頂きます！ (2021年8月26日 21時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
ぬん。(プロフ) - 初見です！キミガシネの夢小説が全然なくて困っていたのですが、偶然見つけて嬉しすぎて叫びました…！1から全部読ませていただきました！とても面白いです、更新頑張ってください！応援しています！ (2021年8月26日 15時) (レス) id: fdbd1f8f99 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 名無しさん» 早速コメントありがとうです！！続編行けました！！これからもお願いしますね！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: a9a2642a4b (このIDを非表示/違反報告)
名無し - ここでも失礼します〜 続編おめでとうございます！執筆お疲れ様です…！これからも応援しております！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: cc998c0500 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年8月21日 21時
