４８話「扉の先」 ページ49
しばらく扉の様子を見ていると２階の奥の扉が開く音が聞こえた。
上の数字は全員がカードを手にした事の証である“００”になっていて、その奥には白い光が続いていた。
ソ「じゃあ、行こうか。
メインゲームの会場に...。」
ソウさんは...一足先に白い光の先に消えて行った。
前に進んだのか...
下に落ちたのか...
どっちなのか分からないが、目に見える範囲にソウさんの姿はもう無い。
カ「...Aさん......。」
ギュ...っとカンナちゃんが私の服を握る力が強くなった。
『大丈夫だよ...一緒に行こうか。』
手をしっかりと握って、２人で一緒に扉へと一歩踏み出す。
その先に床は無く、身体は下へ下へと落ちて行く。
この浮遊感は...最初の試練が終わった後と同じで、自然に意識は遠くなっていった。
.
.
.
『ん...っ......。』
目を覚まして目の前にあったのは、白いテーブルクロスがかかった机の上にいっぱいに並べられた豪華な料理。
その奥には南国の海を背景に微笑むホエミーの映ったモニターだった。
手を繋いで落ちて来たハズだったカンナちゃんとは、はぐれてしまっている。
ホ「うふふ...皆様...ご機嫌いかがでしょうか。
この映像は事前に撮影されたものです。
...話しかけてもお答えできませんのであしからず。
この度はメインゲームに参加して頂き誠にありがとうございます。
この部屋は参加者の為に用意された控室...
最後の晩餐ルームです。」
最後の晩餐...それに相応しい料理の数々。
本当に...ここが最後の人がいる事に疑いの余地はない。
それと同時に...レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』に描かれていた“裏切り者のユダ”を思い出す。
私は...私達は、その裏切り者だ。
起きる事を分かってて、これから２人を見殺しにする。
ホ「なお、メインゲームが始まっても控室をお出にならない方はペナルティとして死んでいただくことになります。
ご了承ください...うふふ。
メインゲームのルール説明を行いますので皆様探索の際に手に入れたカードを手にしてこの画面をタッチしてください。」
指示に従い、平民のカードを手に持ち画面に触れる。
ホエミーの口から語られる説明は...これまでにも何度かソウさんによって説明された事と同じで、ソウさんがウソを言ってないとやっと安心した。
知っている事が殆どな事もあり、余程重要な事で無い限り言葉は右から左へと流れていく。
そして...
私は目の前の食事に手を伸ばす事は無く、アナウンスと同時に控室から出て...メインゲームの会場へと向かう。
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伊豆花織(プロフ) - にしんさん» ぜひ楽しんで行って下さい！！少し気に入らない所を修正したり、付け加えたりしてます！ (7月7日 20時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - あれ、久しぶりに見に来たら更新され直してる？ せっかくの機会なのでもう一周いってきます/(・ω・) (7月7日 20時) (レス) id: 5ae1833e01 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - りのさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂いてるみたいで、こっちも嬉しいです！ (2022年2月12日 20時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
りの - ソウさん推しの私はすごいニヤニヤしておりましたありがとうございます (2022年2月11日 21時) (レス) @page50 id: 751eb34a5f (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 椿さん» 私も迷う事無き夢女子です笑今、何処まで読んで頂けたのか存じませんがランマルについては話の都合上中々絡ませられていないのでごめんなさいと言っておきます！！ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年7月21日 3時
