４４話「交換」 ページ45
並んで座りながら穏やかな会話を続け...グラスが空になる頃には、カンナちゃんの気分も落ち着いたのか...酒場内を探索していた。
私とソウさんはそんなカンナちゃんを見守っている...とは言い難く、明らかにソウさんが強い視線を送る引き戸がどうなっているのか気になりつつあった。
探索を続けていれば目的であろう引き戸の前でカンナちゃんの足が止まった。
カ「これ...は？」
カンナちゃんは屈んで...引き戸の中を覗き込むと何かを手にしているみたいだった。
ソウさんの目的は達成されたのか...視線が逸らされたのを確認して、肩にかかったマフラーを落とさない様にしながらカンナちゃんの側へと近寄って行く。
『何か...見つけた、カンナちゃん？』
カ「っ...ぁ......！
Aさん...。」
私が背後に立っている事に気付くと...慌てて、手にしていた物を制服のポケットの中へと押し込んでいた。
多分...カンナちゃんが隠したのは、役職カードだ。
カードに書かれている文字を見て、バレてはいけないのだと思ったのだろう。
ソ「...捨てた方がいいよ。」
ソウさんも同じ様にこちらに来ると...カンナちゃんに忠告する様にして、声を掛けていた。
カ「あ...あぅ...。
これは...その...！！」
明らかにカンナちゃんは...動揺している。
ソ「カードの所持を誰かに知られたら死ぬ...
...とでも書いてあった？
安心して、それはダミールールだから。」
カ「え...？」
青ざめつつ、驚きの表情のカンナちゃん。
そんなカンナちゃんを見ていれば、ポンッ...とソウさんの手が私の肩に乗せられる。
ソ「Aさんにも説明してあげるよ。」
カンナちゃんは私とソウさんが協力関係にある事を知らない。
だからか、私も一緒に話しを聞く状況に安心もしてくれているみたい。
『...分かりました。』
バーカウンターのイスに座って、私達はソウさんの話しを聞く。
ソ「誘拐犯はね、１人につき１枚...
そのカードを配りたいみたい。
とにかく、それは危ないカードだからボクを信じて。
それを貸して...？」
カンナちゃんが手にした身代のカードがソウさんに
ソウさんの持っていた平民のカードがカンナちゃんに移された。
『それで...ソウさん。
貴方は何を知っていて、何をしようとしているんですか？』
貴方がカンナちゃんを利用するのなら、私も協力しよう。
利用とか...そんな言葉は好きじゃない。
でも、その言葉を利用してでも...私はカンナちゃんの事を死なせたくない。
ソ「話が早いね...Aさん。
キミ達にはメインゲームの事を教えてあげるよ。
...そして、生き残るための...作戦を。」
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伊豆花織(プロフ) - にしんさん» ぜひ楽しんで行って下さい！！少し気に入らない所を修正したり、付け加えたりしてます！ (7月7日 20時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - あれ、久しぶりに見に来たら更新され直してる？ せっかくの機会なのでもう一周いってきます/(・ω・) (7月7日 20時) (レス) id: 5ae1833e01 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - りのさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂いてるみたいで、こっちも嬉しいです！ (2022年2月12日 20時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
りの - ソウさん推しの私はすごいニヤニヤしておりましたありがとうございます (2022年2月11日 21時) (レス) @page50 id: 751eb34a5f (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 椿さん» 私も迷う事無き夢女子です笑今、何処まで読んで頂けたのか存じませんがランマルについては話の都合上中々絡ませられていないのでごめんなさいと言っておきます！！ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年7月21日 3時
