２７話「遭遇」 ページ28
ソウさんから遅れて、隠し部屋から出ると...
『あ...。』
ケ「Aちゃん...？」
今まさに、ピンクの部屋から出てきたケイジさんと遭遇してしまった。
『どうも...ケイジさん。』
早くこの場を離れたい気持ちでケイジさんの脇を抜けようとすれば...道を塞がれてしまった。
ケ「今どこから出てきたの？」
隠し部屋は...扉を閉めてしまったら壁に同化してしまい中々見つける事が出来ない。
だからこそ、ケイジさんからしたら私が突然現れたように思っただろう。
「ソウさんに教えてもらった隠し部屋です。」
ウソは...言っていない。
だけど、ケイジさんの赤く光った瞳に見つめられると...心臓がバクバクと暴れ出す。
ケ「へー...。
もしかして、ここの扉かな？」
ケイジさんは私の顔のすぐ側に置いてた腕を背後に移動させると...そこにある扉のノブを掴んだ。
鍵なんかかかってない扉は押される力に任せて開いて行き、扉の前に立ったままだった私は...ケイジさんの動きに合わせて再び部屋の中へと後退りした。
ケ「ソウは...今は、ここにいないんだね。」
ソウさんは私よりも先に部屋を出ていった。
座り込んだままだった私が立ち上がって、ワタワタとしている内に...すっかり先に行かれてしまった。
...ソウさんは何処に行っただろう？
ケイジさんに...事実を話す事は出来ない。
だったら、ソウさんが部屋にいない理由を作って...何とか誤魔化さないと。
『ソウさんは...
“パソコンのパスワードのヒントがフロアの何処かに無いかな...。”
みたいな事を言って、少し前にこの部屋を出てきましたよ。』
パソコンを指すとケイジさんもその存在に気付いたのか、驚いた顔をしてパソコンを調べ始めた。
ケ「本当...だね。
パスワードがかかってる...。
うーん......。
もしかしたら、そこの本棚の並びにヒントがあるのかもしれないね。」
まぁ...実際には並びは関係無かったみたいだけど。
『ソウさんに伝えておきます！
それじゃあ、私は...カンナちゃんの所に行きたいと思います。
あんな事があったんです。
きっと...今、とても不安だと思うので...。』
それに...このままケイジさんと２人でいるとボロが出ちゃいそう。
ケ「あぁ...ごめんね、引き止めちゃって。
Aちゃんも少し顔色が悪いみたいだ...。
無理は禁物だよ、何かあったら...おまわりさんを頼ってね？」
『ありがとう、ございます...。
無理してるつもりは無かったんですが...。
ケイジさんの目には...誤魔化せなかったんですね。
でも、大丈夫です。
それじゃあ...私はお先に失礼します。』
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伊豆花織(プロフ) - にしんさん» ぜひ楽しんで行って下さい！！少し気に入らない所を修正したり、付け加えたりしてます！ (7月7日 20時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - あれ、久しぶりに見に来たら更新され直してる？ せっかくの機会なのでもう一周いってきます/(・ω・) (7月7日 20時) (レス) id: 5ae1833e01 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - りのさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂いてるみたいで、こっちも嬉しいです！ (2022年2月12日 20時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
りの - ソウさん推しの私はすごいニヤニヤしておりましたありがとうございます (2022年2月11日 21時) (レス) @page50 id: 751eb34a5f (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 椿さん» 私も迷う事無き夢女子です笑今、何処まで読んで頂けたのか存じませんがランマルについては話の都合上中々絡ませられていないのでごめんなさいと言っておきます！！ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年7月21日 3時
