１１話「緊急事態」 ページ12
一通り話が終わって、元からこの部屋にいたケイジさん達に引き続きこの部屋の探索をお願いして、私達はまだ探索を続けて見る事にした。
一足先に部屋を出て行ったソウさんが扉の付近で待ってくれているのを見て、待たせないように自分も扉をくぐろうと跨いだ瞬間──────
ソ「っ...！！
Aさん、危ない......！！」
半分、部屋の外に出かけていた腕を急にグイッ...とソウさんによって、引っ張られた。
『っ......ぁっ...！』
突然の事に上手く反応する事が出来ず、気付いた時には...引っ張った張本人であるソウさんの胸に抱き止められる様にして床に倒れ込んでいた。
サ「Aさん、大丈夫ですか...！」
混乱しかけていた頭がサラちゃんの声で引き戻され、先程まで私が立っていた場所を見てみると......鉄格子が出入口を塞いでいて、サラちゃんはその向こう側にいた。
心配そうに私を見るサラちゃんの隣にはケイジさんもいて、目が合った瞬間...宙ぶらりんになっていたケイジさんの手元は胸元で組まれていた。
ケイジさんはケイジさんで...私の事を助けようとしてくれていたんだろう。
『ソウさんが助けてくれたおかげで...私は無事だよ、サラちゃん！
そっちこそ...本当に大丈夫？
.....この状況じゃ、部屋の中から出れないよね？』
ふと...鉄格子の方へ近付こうとした時、未だにソウさんに抱き寄せられたままである事を思い出した。
急に照れ臭さが襲い、慌ててソウさんの上から身体を動かせば...ソウさんも同じ様に慌てて立ち上がって、鉄格子の方へと向かって行った。
ソ「...っ...開かない...！
そうだ、何かこじ開けられそうな物...探しに行こうかAさん！！」
中にいるサラちゃん達の事は心配。
それでも、外から様子を見ているだけでは...私達は何をする事も出来ない。
それだったら...ソウさんの意見の言う通り、何が使えそうなものを探しに行くのが最適だろう。
『そうですね！』
返事をすれば...ギュッと手首を掴まれ、来た道を戻る様にして引っ張られて行く。
『わわっ...！
じゃあ、サラちゃん！
何か開けられる物は無いかどうか見つけてくるね！
出来たらそっちも中から脱出方法探してみて！』
早口でサラちゃんにそう告げて、私の手を引くソウさんの背中に目を向ける。
僅かに視線を上に向ければ...長めの髪の毛の隙間からほんのりと赤くなった耳が見えていた......気がする。
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伊豆花織(プロフ) - にしんさん» ぜひ楽しんで行って下さい！！少し気に入らない所を修正したり、付け加えたりしてます！ (7月7日 20時) (
レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
にしん - あれ、久しぶりに見に来たら更新され直してる？ せっかくの機会なのでもう一周いってきます/(・ω・) (7月7日 20時) (レス) id: 5ae1833e01 (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - りのさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂いてるみたいで、こっちも嬉しいです！ (2022年2月12日 20時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
りの - ソウさん推しの私はすごいニヤニヤしておりましたありがとうございます (2022年2月11日 21時) (レス) @page50 id: 751eb34a5f (このIDを非表示/違反報告)
伊豆花織(プロフ) - 椿さん» 私も迷う事無き夢女子です笑今、何処まで読んで頂けたのか存じませんがランマルについては話の都合上中々絡ませられていないのでごめんなさいと言っておきます！！ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 32bef120c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：伊豆花織 | 作成日時：2021年7月21日 3時
