検索窓
今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:3,387 hit

4 「さん」だと? ページ4

「おはよう。こんなに早くから何をしている?」

事務所に一番に来たのは自分だと思っていたが、先客が居た。

ゆめだ。

「おはようございます。ポートマフィアについて調べてます。指名手配犯の芥川さんと梶井さん…、なかなか情報が集まらなくて困ります。」

椅子から立ち上がるゆめ。少しふらつき慌てて壁に手をついて居る様子を、俺は見逃さなかった。

朝日にも電気にも照らされているせいだろうか。いや、それにしても顔に血の気が無いように見える。顔色が良くない。

「はぁ?」

「私も、皆さんの役にたてたら嬉しいと思いまして。」

「気持ちは分かるが、お前は疲れているように見えるぞ。それに、お前は子供だ。俺よりも体力だって無いだろう。」

パソコンに何か入力しているゆめの手首を掴むと、俺は片手で手帳を開いた。

「俺の理想は社員がスケジュール通りに動き、テキパキと仕事をこなす事だ。だが、社員がまともに立てなくなるまで仕事をするのは、決して俺の理想では無いのだ。」

理想の塊である手帳を閉じると、ゆめの使用量していたパソコンの電源を切った。

「あっ……、」

「今は仕事のことは考えなくて良い。元気が出るまで医務室で休ませて貰うと良い。与謝野さんには俺が頼んでおくから、お前はそんな正装ではなく、楽な服に着替えておけ。」

思わず声を上げたゆめに、休むように云った。

「太宰のようにサボり過ぎるのも困るが、時には休息も必要だ。覚えておくと良い。」

「ごめんなさい…。」

素直にパソコンから離れるゆめを見ていると、辛いのに仕事をしていたことが分かった。俺はまた手帳を開
き、ゆっくり机を整頓し始めたゆめに声をかける。

「仕事も大切だが、お前には元気でいてもらうのが俺の
理想だ。それと俺は、指名手配犯に『さん』をつけて呼ぶ必要性は感じないぞ。お前の性格上、難しいかもしれんが」



今回は国木田さんでした☆

5 このど阿呆がっ!!→←3 ファーストキス??


  • 金 運: ★☆☆☆☆
  • 恋愛運: ★★★☆☆
  • 健康運: ★★★★★
  • 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.7/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:るるる様。 x他1人 | 作成日時:2023年5月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。