2 すとーっぷ! ページ2
「わっ!?」
散歩中、突然足元に飛び出してきた猫に驚いて後ずさるゆめちゃん。猫を銃で殺そうとしたところを僕が慌てて止めたところだ。
「ストーーップ!!ゆめちゃん、それただの猫だよ!」
「猫って?敵ですか!?」
「猫は敵じゃないよ。すっごく可愛いんだ。」
近寄ってくる猫を撫でる僕を見つめているゆめちゃん。少し猫に興味があるようだ。
「ゆめちゃんも触ってごらん。フワフワで気持ちいいよ。」
ゆめちゃんは恐る恐る猫に手を伸ばしたが、くるりと向きを変えた猫に「ひゃっ!」と悲鳴を上げて、また後ずさってしまった。
それから20分、猫に近づいたり離れたり、猫を触りたいけど怖い、と云うゆめちゃんを笑いながら見ていた。
「そんなに下がらなくても、猫は襲ってこないよ。虎じゃないんだから。」
しばらく待っていると、ゆめちゃんは猫の背中をツンツンと触り、それから撫でた。
「どう?」
「温かい……。」
「そう、生き物って温かいんだ。近くにいると安心するよね。」
「怖い」ではなく「温かい」と聞けたことにホッとして、ゆめちゃんに笑いかける。
「心中は〜一人では〜出来ない〜……あ、此処に居たんだ〜。」
太宰さんがなかなか帰ってこない僕たちを探しに来たようだ。太宰さんが心中の歌なんか歌っていたからだろうか、猫は逃げてしまった。
「あ……。」
ゆめちゃんは逃げた猫を追いかけようとしたが、猫はどこかに消えてしまった。
「君たち、何してたの〜?」
「太宰さんには教えません。ね、ゆめちゃん。」
悪戯っぽく云う僕と、少し困ったように頷くゆめち
ゃんに、太宰さんはわざとらしく落ち込んで見せていた。
「えー、君たち非道いなぁ。私を仲間外れにする気かい?」
※
今回は敦君でした☆
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:るるる様。 x他1人 | 作成日時:2023年5月7日 11時