１５５度 ページ41
「A…？」
「…」
泣いてるのか？
ナツとグレイの瞳は俯いているAから離れない。
よく考えればAの涙など見たことがなかった。涙だけではなく、苦痛に歪む顔や、怒りで我を失った顔。そんな彼女が、グレイに馬乗りになって泣いているのであれば、それは。グレイ達にとって初めて見る表情となる。
「Aー、」
「きらい…」
そう言って、そっと頬に触れた。すると俯いていた顔がゆっくりと上げられる。
その瞳は伏せられていて何処か悲しげな表情だった。だが、涙の後は見えなかった。
「…死ぬ事が決着かよ、あ？逃げてんじゃねえぞコラ。」
「！」
一瞬、Aに魅入っていたナツは、ハッとしてグレイに言葉を投げた。それにグレイは顔を上げて少しだけ目を見開いた。暫し二人の視線が交じり合った。
その時、
「「「！！！」」」
突然遺跡が大きく揺れ、四人は驚き身体を大きく跳ねさせた。そしてナツによって傾いていた遺跡が持ち上がった。正確に言えば、元に戻ったのだ。驚いている四人の元へひとつの影。
「ほっほっほっ、そろそろ夕月が出ますので。元に戻させてもらいましたぞ。」
ナツ曰く、ナマハゲの面を付けた男、ザルティはリオンに笑う 。 ナツは、あんなに苦労して傾けた遺跡をどうやって戻したかを吠え聞くが、ザルディは全くの無視。
まるで見えていないかのようだった。
この時、ナツの中で何かがキレた。
「上等じゃねえか、ナマハゲがぁ！！！」
「ちょ、ナツ！」
ナツは口から火を吐きながらナマハゲを追いかけようと走り出した。
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海姫(プロフ) - ウェンディさん» ウェンディさん！ コメントたくさんありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2015年12月2日 1時) (
レス) id: d87b6866b9 (このIDを非表示/違反報告)
ウェンディ - やっぱりとっても面白いです！頑張ってください！ (2015年8月13日 19時) (レス) id: 0edb64df0f (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - あ！また、続編の方でお話しましょう！^^ (2014年6月11日 0時) (レス) id: 32c872097c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 本当ですか！！///凄く嬉しいぜす！^^ありがとうございます！ (2014年6月11日 0時) (レス) id: 32c872097c (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - レインさん» いやいや！レインって名前も素敵です！私雨が好きなんでレインってとっても素敵だと思いますよ！レインさんに応援してもらえて私嬉しいです！ (2014年6月10日 21時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2014年1月6日 18時
