１３３度 ページ16
「相変わらずムチャをする仲間じゃないのか？」
「アレはその気になれば氷の中身ごと破壊できる魔法だろ」
「なるほど。それでオレの魔力が届かない所へやった訳か…やればできるじゃないか」
リオンはグレイに完全に上から目線。グレイの実力を知ってる分Aはカチンときた。だがその分素直にグレイに尊敬する気持ちを持てた。
「(そういう…ことだったのか……)」
「いい加減先輩ヅラすんのやめてくんねえかな……。リオンお前はもうウルの弟子じゃねえ 」
「お前もさ、グレイ」
リオンは仮面を外しながら意味ありげに少しだけ寂しくそう言う。その素顔はグレイと真逆。白髪の髪につり目。だがどこか寂しさを残した表情はやはりグレイに少し似ていた。
この人が、昔のグレイを知っている人。A達の知らないグレイを知っている人。
リオンは口を開く。
「ウルはもうこの世にはいないのだから な」
「ウルはデリオラを封じる為に命を落としたんだ！！ウルの残したものをてめぇは壊そうとしてるんだぞ！」
「記憶をすり替えるな…。ウルはお前が殺したんだ、グレイ」
「…っ！？」
リオンの言葉にAは言葉を失った。
グレイが殺した？そんなわけ無い。絶対氷結のことは私だって知っている。あれは強制させることなんて出来ない。強い覚悟と強い意志が必要になってくるんだ。しかもデリオラを覆う氷からはそれを感じた。
Aは複雑なその事情に口を閉ざした。
「よくおめおめと生きていられたものだな…もう一度言う。ウルを殺したのはお前だ、グレイ。…名前を口に出すのもおこがましい」
リオンの手から放たれた氷がグレイに当たる。
「ぐはっ！！」
「グレイ！！」
飛び散る鮮明の赤に一瞬クラりとAの身体が崩れる。そしてそれと同時にAの悲鳴に似た声が響く。
「り…リオン……」
「どうした？後ろめたくて手を出せんか？ならば邪魔をしないでほしいな…オレはデリオラを復活させる」
グレイの身体が一瞬ピクリと揺れる。
「させねえよ」
「それでいい。久しぶりに手合わせをしよう…」
そう言ってリオンは笑った。
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海姫(プロフ) - ウェンディさん» ウェンディさん！ コメントたくさんありがとうございます！ 更新頑張ります！ (2015年12月2日 1時) (
レス) id: d87b6866b9 (このIDを非表示/違反報告)
ウェンディ - やっぱりとっても面白いです！頑張ってください！ (2015年8月13日 19時) (レス) id: 0edb64df0f (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - あ！また、続編の方でお話しましょう！^^ (2014年6月11日 0時) (レス) id: 32c872097c (このIDを非表示/違反報告)
レイン(プロフ) - 本当ですか！！///凄く嬉しいぜす！^^ありがとうございます！ (2014年6月11日 0時) (レス) id: 32c872097c (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - レインさん» いやいや！レインって名前も素敵です！私雨が好きなんでレインってとっても素敵だと思いますよ！レインさんに応援してもらえて私嬉しいです！ (2014年6月10日 21時) (レス) id: ab7ccb80bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海姫 | 作成日時：2014年1月6日 18時
