ディズニーのお話。［アトモスメイン］ (ページ35)

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Sunflower ［会いたい］ページ35

『会いたいなぁ………………』

ウェルカムフラワーバンド(彼ら)が東京ディズニーランドを去ってからしばらくしたある日。

私はまた、「会いたい」そう呟いていた。

あの日から、私は毎日彼らが恋しくてたまらなかった。

特に、バンドマスターのサンフラワー。

私は彼のことが大好きだった。

彼の笑顔は、ただのゲストでしかない私の心を掴んで離さなかった。

彼らに会いたくて、お花モチーフのアクセサリーや小物を買ってみても寂しさが募るだけだった。

私は、あの日からずっとディズニーランドに行くことを躊躇していた。

彼らのいないディズニーランドなんて、そう思っていた。

だけど、今日この日。

私は東京ディズニーランドにいた。

シャランという魔法の音を聞き、ゲートを抜ける。

私の足は、自然とあの場所へと向かっていた。

ワールドバザールを抜けた先、シンデレラ城が後ろに立っているあの場所。

優しいお花の香りのする風が吹いて、私はそっと目を閉じた。

すると、

「_____ここは365日花が溢れる魔法の国なのさ♫」

大好きな歌が聞こえて、目を開いた。

だけどそこには、彼らはいなくて。

あぁ、もういないんだ。

そう思うと涙が溢れて来た。

『ガーベラちゃ、マーガレットさん、リリーさん、

サンフラワーさん………………』

私はしばらくその場で涙を流していた。

その時

？「大丈夫ですか？」

優しい声が聞こえて、はっと振り向くと後ろには
ゲスコンさんが心配そうな笑顔で立っていた。

『あ、だ、大丈夫ですっ。

ご心配をおかけして、すみません………………』

「いえいえ、大丈夫ですよ。

あの、今少しお時間ありますか？」

落ち着いた、優しい言葉と声。
それは、私の大好きなあの人のものにどこか似ている気がした。

『え、はい………………』

「ありがとうございます！

では、こちらに！」

キャストさんに言われ、着いて行った。たどり着いたのは、モンスターズインクの壁の前。

不思議なことに、周りには誰もいなかった

「あの、僕と一緒に、歌ってくれませんか？

貴女の一番好きな歌を。」

『わかりました』

どうして、私の一番好きな歌なのか、そして、何故それを知っている口ぶりなのかわからなかったけど、私の一番好きな歌は決まっている。

キャストさんの方を見ると、彼はニコッと微笑んだ。

その微笑みは、彼のものによく似ていた。