7本目 ページ8
.
「ほんとにやりやがったあのバカ…」
あの会話から三日後。
本当に海軍の軍艦が来たので、私はシーラの言われた通り森の外へと逃げている。
ギリギリまでシーラを待ったけど、あの子が火のついた施設から出てくることは無かった。
途中、一緒に逃げてきた子もいたけど、怒り狂った教官達によって殺されて行ったり、煙を吸い込んで動けなくなった。
唯ひたすら、森の外を目指した。
そうじゃないと、逃げきれなかった子に申し訳ないと思ったから。
そう、言い訳してるけど結局死ぬのが怖い。
一回死んでもなれないものだ。
それに、こんな状況で私が死んだら、皆の事を覚えている人がいなくなってしまう。
理由は人それぞれだが、皆親のいない孤児だ。
万が一、新聞などにこの記事が載っても見向きもしないだろう。
…世界政府のことだから、きっと揉み消すだろうけど。
ただ、走って走って。
ひたすら走って。
「っ！？おい、子供が出てきたぞ！」
「大丈夫か！？一体この島で何が…！」
海兵たちが、煩い。
私も少し煙を吸ってしまったようで、少し頭がふわふわする。
そこに大声が響いて、頭が痛い。
少しフラついて、この中で1番の年寄りっぽい海兵の人が支えてくれた。
「森の向こう、まだ生きてる子がいるかもしれない…」
嘘だ、ここからでも見えるほどの大火事。
生存は絶望的だ。
でも、それでも諦めることが出来なかった。
だって今まで地獄のような日々を共に潜り抜けてきたのだ。
きっと大丈夫、大丈夫に決まってる。
シーラだって、ボロボロになっても『ちょっとドジっちゃいました』って、笑って出てくるはずだ。
必死に、私を支えてくれてる人の胸ぐらを掴んで、痛い喉を無視して声を出す。
お願い、お願いだから。
「あの子達を助けて…!!」
もう、教官達に囚われる必要なんてないんだ。
だって海軍の人達が来てくれたんだから。
きっと、世界政府からも助けてくれるはずだから。
指示のような言葉が聞こえた気がしたが、疲れ果てた私は目を閉じた。
.
(いつか、2人でお喋りしましょう)
(戦闘とか、武器とかの話じゃなくて)
(女の子らしいお話しましょう)
あの時シーラに、私はなんて返したあげたんだっけ
.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 515人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
哀 - 小さい子供を亡くした母が読むと辛い箇所が連続してあり、耐えられず読むのを中断してしまいました。最後まで読めなくて残念です...。 (2019年7月6日 3時) (
レス) id: 538d02b465 (このIDを非表示/違反報告)
璃晴(プロフ) - まいさん» コメント、誤字の指摘ありがとうございます！修正します！ (2018年7月1日 12時) (レス) id: 46e7a4c390 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - いつもワクワクしながら読ませてもやってます。30話の“航海”が“公開”になってますよ。 (2018年6月30日 23時) (レス) id: 35658a2342 (このIDを非表示/違反報告)
璃晴(プロフ) - 紅葉さん» リクエストありがとうございます、了解しました！必ず書かせていただきます！ (2018年5月31日 21時) (レス) id: 46e7a4c390 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - リクエストです！ 七武海(特にミホーク)との絡みが見たいです！宜しくお願いします！！ (2018年5月31日 21時) (レス) id: cfdb26c000 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぴぃなつ | 作成日時：2018年4月23日 22時
