【gttb】赤猫の君Ⅱ【ｲ建康鯖】 (ページ9)

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課題の成果と猫の自覚ページ9

nk「……どうでしたか、マリさん。」

『うふふ、とっても完璧！みんな頑張ったわね！』
「「「「「やったーー！！！！！」」」」」
ワイワイと喜ぶみんなと
静かにガッツポーズをするスマイル。

私が課題に出したのはワイテルズのみんなでの合奏。
みんな個性がある音色だけれど、それが歯車のように噛み合って素敵なメロディーが出ている。本当にいいチームだ。

ぴくとさんも私の出張中も歌を練習していたようでプロのような仕上がりまで来ている。

『これは…私はもう先生としてはお役御免かもしれません』
pk「じゃあこれからは歌友としてよろしくお願いします」
『うたとも…！』
pk「デュエットとか歌いたいわ僕」
『はい、是非！私もデュエットは決まった人としかやった事がないので…』
nk「誰とデュエットしたんですか？」
『ぐちつぼさんと。』
nk「え？！ぐちさん歌うの？！」
『うふふ、私も初めて聞いた時びっくりしたんですけれど、結構ノリノリで歌ってらっしゃりましたよ。1人歌劇してました。』
nk「意外だぁ………」

そう、それはあの島のあの家、まだたらちゃんが来たばかりの頃にぐちつぼさんの部屋の前の廊下を通り過ぎた時に部屋の中から歌が聴こえていたのでしばらく聴いていると部屋の扉が開きぐちつぼさんが出てきて私を穴が開くほど見て来て蚊の鳴くような声で、

gt「…………聞いてました……？？？」

『ふふ、素敵な歌ですね。』

みるみる真っ赤になって部屋に篭ってしまったぐちつぼさんを出すのには苦労しましたが、その日からたまにみんなが出掛けていて2人きりだった時に私が歌い続けてぐちつぼさんが最初は鼻歌、次はハミングとどんどん乗ってくるようになり、最終的にはよく2人で歌うようになっていた。

私はあの発色の良い赤く渦巻く瞳を細め楽しそうにギザギザの歯を見せ大きな口を開けて輝いたような笑顔で歌うぐちつぼさんがとても好き…す…

『………』

nk「え、マリさん、なんか顔赤いですよ？！きりやーん！！マリさん熱かもしれない！！」

なかむがきりやんくんを呼びにばたばた走っていくのを止められなかった。

コネシマさんの手紙に書いてあったような少し恥ずかしいような恋愛的な好意の言葉。それがあの人の事を考えると心から洪水のように溢れ出す。

………嘘でしょう………？
もしかして、私は、ぐちつぼさんの事が、

そこまで答えが出ようとした所で私の思考は急な熱暴走により強制的にシャットダウンした。