最悪な運命 ページ13
『彼らの居場所は何処です？』
rd「さぁね…って殺気立たないでよ。君とは仲良くしたいんだよね。俺としては。
うん、ぐちつぼ達の事でしょ？知ってる知ってる。」
少し茶化した雰囲気に少し苛立ちを覚えながらも短剣には手をかけない。彼は一応、ぺいんとさん達の友人。殺したら彼らが悲しむのは目に見えている。
rd「でもそれには条件が必要だと思うんだよね。」
らっだぁは私の持っていた短剣をいつの間にか持っており、くるくると回して遊んでいる。
警戒する私にらっだぁは短剣投げてを私に返す。
何処までもバカにする態度を取る男にプツンと私の中で何かが切れた。
rd「そうピリピリしないで〜こわい〜ん」
壁にらっだぁを押し付け奴が首に巻いているマフラーが切れそうな程に短剣を押し付けてもおちゃらけるこの男。
『いいから早く本題に入りなさい。私は貴方とお喋りしに来た訳じゃないの。…貴方の頸はとても硬いらしいわね。どこまで歯応えがあるのか気になるわ。』
rd「えっちょ本気で怒っとるやんけっ……
奴らに会いたいなら俺と一緒に来なって。生きてるし元から俺らは君達を助けに……
ッおい！！！待て！！！！！！ぐちつぼ！！！！！！」
らっだぁが叫ぶと同時に背中の真後ろに鋭い気配。
咄嗟に身を堅く固めらっだぁまで剣が貫かれないように守るとらっだぁの瞳の深い深い青が見開き揺れた。
『…ッか…は………』
右の腹を背中から剣で貫かれた衝撃で帽子が落ち、赤い髪と耳があらわになる。
gt「………は、」
身体が地面に倒れ込むのがわかる。
先程までとても憎く思っていた青鬼が私を揺すり叫ぶ声が聞こえる。なんで、貴方が泣いているの。
どんどん霞み黒に落ちていく視界の中でずっとずっと恋しくて堪らなかったあの人の呆気に取られた顔が見えた。
＿＿＿＿＿それにしても、よかった。私が居なくても、貴方が誰かを殺してでも守りたい人が出来ていたのなら、
私はもう、満足かもしれない。
そんな人がらっだぁだなんて、私はあの人を、何か勘違いしていたんだろう。だってあの人がここまでして守りたい人なのだもの。………らっだぁさんには悪い事を、したなぁ。
真っ暗な視界の中で、思考も止まった。
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作者名：その辺の夢女 | 作成日時：2023年7月31日 14時
