【gttb】赤猫の君Ⅱ【ｲ建康鯖】 (ページ2)

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愛すべき生徒からページ2

手紙を開けると、みんなそれぞれ一枚ずつ書いてくれたのか、コネシマさんが送ってくるより分厚い手紙になっていた。

最初に出てきたギチギチに文字が詰まって真っ黒になっているなかむの手紙を見てゾムさんはうへぇと嫌そうな顔。本読めないタイプなのだろう。

みんな心配している声が主だが、みんな私の手紙を読んだ時にだいぶ荒れたようでぶるーくやシャークんやなかむ、それからきりやんがw国に来ようとするのを止めるのが大変でした、ときんとき。スマイルはみんなが作るご飯そんなに美味しくないのではやく帰ってきてほしい、とマイペースな彼らしい手紙。ぴくとさんは心配事や書類の事、色々な事を書いてくれているが所々手紙にインクが飛んだり慌てている様子が見て取れる。

なんだか私は彼らにとても愛されているようだ。…なんだかとても心が温かい。

zm［手紙の返事書くん？］
《はい。レターセットはここにありますからゾムさんがお暇になるかもしれません。ごめんなさい。》
zm［利き手やない方の肉球触らせて貰えるなら全然許さん事もないで。猫の肉球ってやわこいんやろ？］

ゾムさんは口のギザついた歯を見せながら悪戯っぽく笑った。少し見えた瞳は私とよく似た黄緑色だった。

しばらくして手紙を書き終え、一心不乱に肉球を触っていたゾムさんを眺める。…肉球ってそんなにいいものなのかしら。ハーフ獣人や人間には無いから物珍しいだけかもしれないけれど。
ゾムさんはﾊｯとこちらに気付くと、紙に何かを書き始めた。

zm［そういえば今日、ntj国のぺんさんとしにー姐さんが訓練場に来とるんやけど、会ってみいひん？］

ntj国。お父様が居る可能性があるのはクロノアお兄様の領地だけれど、クロノアお兄様に連絡が取れるなら是非お会いしたい。

ゾムさんの言葉にこくこくと頷くと、ゾムさんは私をひょいと横抱きにすると、風を切るような速さで廊下を駆け抜けた

途中、中庭を挟んだ向かい側の廊下の窓越しにコネシマさんがすごい顔でこちらを見ていたり、げっそりとした顔の紺色スーツの男の人やニット帽を被った男の人が持っていたすごい量の書類を吹き飛ばしても気にせず進むゾムさん。

正直、風になったような気分でとても楽しい。私もこんなに長く疾く走れるように訓練しようかしら、なんて思っていると、訓練場に着いたようだ。

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こんにちは。作者どす。
続編入りましたね。やったぜ。

このお話にもうすぐ嵐がやって来そう。