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「今日はとことん飲む」って連れてこられたのは
個室のラフだけど上品な店。
今の俺と美麗にぴったりの場所。
微妙な緊張でなんにも話せなかった俺。
そんな空気を切ったのは美麗。
美麗 「私彼氏が居るんだけどね。」
広臣 「はい。」
美麗 「その彼は私の事、嫌いになっちゃったみたい。」
そんな顔して笑うなよ。
深く、悲しく、冷たい顔…
その瞳は
俺なんかが見た事ない程
大人っぽく、冷たい涙が頬をつたっていた。
美麗「でも、私はバカだから…意地を張っちゃったんだ。
そーしたら喧嘩しちゃって。笑」
広臣 「家…帰れるんっすか?」
彼女はその彼氏と同居してるのを知ってたから
無駄な心配をしてしまう。
美麗 「テキトーにホテルでも泊まるわよ。笑」
なんて笑ってるけど
心は泣いてるのバレてますよ。
広臣 「俺と家、泊まりますか。」
咄嗟に出た言葉。
ただの彼女への欲望。
嗚呼。情ねぇ。
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作者名:美来 | 作成日時:2017年8月23日 21時