本当の正義 ページ34
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反抗するのが怖かった。
反抗したら叩かれるから。
父が母によそよそしかったのは多分それだ。
母は先祖エルの血を継いで、能力も最高クラス。そんな私を大切にしていた。
そんな私を父は嫌っていた。
一族にも隠れて私を殴ったりしていた。
だから、機嫌を損なわないよう私はいつも父にニコニコしていた。
父の正義を受け入れないと怖いから。
だから受け入れていた。
なんで、私はあんな下衆に気付かされたんだろ
『ッ、はは..一周回って面白いや..』
もう、いいんだ。
私なりの正義を。私の、想う正義を振りかざそう
静かに瓦礫から背中を離し立ち上がった。
「.....見つけた？小泉」
『ええ、...見つけた。だからこれから正義の鉄槌を下す』
「...涙くらい拭いてからにしてや」
『..む...』
セーターで涙を拭き取り歩いた。するとオオヌマも私に向かって歩いてきた。
これ、多分右腕折れてるな...足も多分。
斧を向こうに落としてきた。けど右腕折れてるから出せない。
なら仕方ないか
『....』
太ももにつけてる棒を二本くっつけて、
すこし長めの棒にして斧に変えた。
「スカートの下にも隠してたん知ってたで。」
『アナタの記憶をのぞく能力は分かってた』
「これでどっちが勝つかきまるな」
『そうだね』
適当に変えした。
先手必勝。私は走り出した。遅れてオオヌマも走り出した。
斧を振りかぶりオオヌマの頭めがけて振ると
オオヌマもまた一回転して右踵を私の頭めがけてきた。
ぐちゃ。
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作者名：憂鬱 | 作成日時：2019年3月10日 22時
