昔の三人 ページ26
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「おーい！キョーヤー！」
『おにいちゃん、待って』
スカートから見えてたはずの絆創膏。日頃の行いの証だった。
周りからはひそりひそりと桜井一族だなどと呼ばれてたのを知ってる。
「遅い」
「いやぁ、妹待ってたんだって！」
『...だれ..？』
「コイツがキョーヤ。ヒバリキョーヤ」
私の手を握りながら兄は雲雀さんを紹介してくれた
「あのさ、適当に言わないでよ。」
「僕、雲雀恭弥。」
『えっと、桜井彼岸！...おにいちゃんの妹！』
「知ってる。いっつもしつこく教えてくれるからね」
「お、おい！」
当時はあんまり意味がわからなかったけれど
今になって分かる。兄も私を愛してくれていたんだなって
「で、なにするのさ」
『..だるまさん？』
「だるまさんがころんだ？やるか？」
「なんでもいいよ。」
その日からほぼ毎日のように遊んでた。
私にはもうひとり兄ができた。そんな感覚だった
「彼岸」
『？..なあにお父様』
「最近歩十とずっと遊んでいるのか？」
『うん！恭弥君とも遊んでるの！』
「....雲雀家のか..。」
『知ってるの？』
父は婿入りした身であって、能力ははじめからない。
そんな父は雲雀家について話してくれた。
暴力で支配する人間の一族だ。
そんなことを言われても私は信じなかった。
雲雀さんはいつでも優しくいつでも遊んでくれたから。
「彼岸！風呂の時間だぞ！」
『うん！すぐ行くねお兄ちゃん！..じゃあお風呂に行ってくるねお父様！』
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作者名：憂鬱 | 作成日時：2019年3月10日 22時
