31 ページ31
「巻き込みたくないと思ってました。二度と会いたくないとも思ってました。自分がしてきたことがどれだけのことなのか、こんなわたしでもわかってるつもりです。こんな結果になるまで、気づかなかった。ダメな人間だとも思います。だけど、篤人はわたしを見捨てなかった。週刊誌に載ったときも別れればいいのに、別れなかった。その時に決めたんです。篤人に捨てられるまで、わたしは別れないって。」
そんな事思っていたのは初めて知った。
いや、この状況で出た言葉なのかもしれない。
でも、その言葉は俺にとってはすごく嬉しい言葉だった。
『Aが生きて来た人生は俺らにとってはわからないことだらけで、考えられないほど苦しかったんだって俺は思ってる。だから、”自分にはわからない”だけでいたくなくて。理解してあげたいし、もう道は外さないように見ててやりたい。それはきっとAだから、そう思うんだと思う。他の人が同じ状況だったら俺もめんどくさいから関わりたくないと思うし。世間がAのこと悪く言うなら俺も自分のことだと思って受け止めようと思う。それくらい覚悟はしてるつもり。正直、子供おろしたことだって、隠しておくことだって出来たわけだし、それなのにこうしてお父さんとお母さんに自分で話したいって言ってくれて、そう思ってくれたことが俺は嬉しかった。お父さんのこともお母さんのこともAは大事に思ってくれてるんだって感じたから。』
父「美化しすぎだ、お前は。こんな女信じる方がおかしい。」
『俺が信じなくて誰が信じるんだよ。ずっとAは誰も信じず生きて来て、ここで俺が信じなかったら誰が信じてあげんの？やっぱ話さない方がよかったわけ？過去のこと話さず、付き合ってた方がよかった？』
「もう、いいよ。」
力なく言ったAの言葉が
俺の力のなさを物語ってた。
説得するんじゃなかったのかよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Atsuto@Hotaru(プロフ) - この作品は青春LANDからずっと読ませってもらってます！作者さんの作品は全部読ませってもらっていて、どれも大好きです！なので。更新頑張ってください！楽しみに待ってます！ (2015年10月8日 7時) (
レス) id: caa8a0f703 (このIDを非表示/違反報告)
絵里華(プロフ) - Atsuto@Hotaruさん» お待たせしました！待っててくださる人がいて嬉しいです♪ (2015年10月7日 22時) (レス) id: a07037caca (このIDを非表示/違反報告)
Atsuto@Hotaru(プロフ) - 更新お願いします(＞人＜;) (2015年10月6日 6時) (レス) id: caa8a0f703 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絵里華 | 作成日時：2015年7月20日 23時
