【119】舌打ちをきくのは、ごめんを聞いたあとで ページ19
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相葉「絶対いま！今じゃなきゃダメ！！」
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控室に……と用意された部屋へ戻る途中に、相葉くんが何処か違う方向へと行こうとしてわたしたちは慌てて彼の腕を掴んだ。
ごく自然に。
ただふざけている様な雰囲気に見えるけれど、ガッチリとホールドされた相葉くんはまるで連行されるようにして、彼の希望とは異なり、控室にまっすぐ戻される事となった。
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相葉「今じゃなきゃ、四葉ちゃんがいなくなっちゃうかもしれないじゃん！」
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相葉くんの主張は─────割と大胆な事をカマした、彼の主張は。
彼女に逃げられない内に捕まえておかなければ、というものだった。
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二宮「あと何時間かの話でしょうよ。家まで待てよ」
松本「そうだよ。ここ、職場でしょ？」
相葉「そうだけど……そうだけど、ダメなの！ 今じゃないと……」
櫻井「今じゃないと？」
相葉「今じゃないと四葉ちゃん、また気ぃつかったりなんかしたりで……またいなくなっちゃうもん……」
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「だから」、というとパン！と相葉くんは両手を叩く様にあわせた。
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相葉「だからごめん！行かせて！！」
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相葉くんは、今すぐにあの同棲中の彼女に会いたいと。
伝えなきゃいけない事があるんだとそう主張した。
それを聞いて困った顔をする３人の横で、大野くんが「いいじゃん」と相葉くんの味方についた。
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松本「いいじゃん、ってリーダー……」
二宮「アンタ、簡単に言うけどね？」
大野「ニノの彼女に連れてきてもらえばいいじゃん」
櫻井「あっ、バカ……！」
相葉「それいい！名案！！」
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サラリと大野くんが零した言葉に、相葉くんは喜んで飛びついたけれど。
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A「……え？」
小津「…………えぇ？」
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わたしと。
わたしと小津さんは─────固まった。
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大野「ちょーどいいから、ニノももー事務所に言っちゃえばいいじゃん」
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ヘラ、と笑う大野くんに。
わたしと小津さんは、動けない。
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A(彼女……)
A(子狸に、彼女？)
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休みとなると一日こもってゲームするような、この男に？
ここんところ、相葉くんにべーったりなこの男に……彼女？？
(信じられない！)
人間としてちょっとどうかと思うこの男に、「決まった相手」がいるなんて。
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小津「……やっぱりか」
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「二宮が何か怪しい」。
そう言っていた小津さんが、舌打ちをした。
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作者名：１２（とうふ）
| 作成日時：2014年1月31日 5時
