舞い降りた神様 (ページ1)

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神様と私ページ1

この世に神なんていない。

｢...また来たよ...｣

クスクスと私を笑う声がする。

いい。慣れてるから。

｢時渡さんよく学校来れるよね？はやく＊ねば？｣

そりゃ分かってますよ

でも私が臆病故に出来ないんですよ。

廊下を歩いてると水をかけられた。

いつも通り。いつも通り。

動じなくていい。

×

×

×

つらい。

私は幸せになれない人間なんだ。

生まれた時から。

もうやだ。

お兄ちゃんに会いたい、お父さんにも。

天国の、お母さんに

ずぶ濡れで教室に入る。

誰もが笑って私を蔑む。

もうやめよう。

今日で、終わりにしよう。

きっと来世は。

×

×

×

屋上。

きっと私が消えたって空は青いままだろうな。

誰も悲しまないんだろうな

でもいいの。

｢A、神様はいるのよ。優しくて、美しい神様。きっとAがいい子でいれば会えるわ｣

お母さんの嘘つき。

神様なんていないじゃん

今からそっちに行って怒りに行くから。覚悟してよね。

一歩進んで空を飛んだ。

これで終わる。

さよなら。さよなら。

お母さん、ただいま。

×

×

×

｢...危なかったね...｣

｢...え...｣

誰かに抱えられていた。

黄色い、サラサラとした髪の毛が舞っていた。
そして羽根を広げた優しく、美しい...

｢かみ...さま...？｣

これが、神様と私の出会い。