Angel8 ページ8
やっと帰った2人
有岡くんの話にはなんとか反応してたけど
伊野尾くんの話はほとんど聞こえなかった
「変に思われてなければいいけど…」
私の独り言はオレンジ色の空に消えていった
ため息が止まらない
勘づかれていたらどうしよう
今まで黙ってたことが全部水の泡
絶対にバレたくない
たとえ、友達の真瑠でも…菜由でも…
絶対に言えない
「ただいま…」
私がそういうと返ってくるいつもの返事
「あぁ、おかえり」
迎えてくれるのはおばさんだった
「ご飯できてるよ」
いつも、私の帰る時間に合わせてご飯を作って待っててくれる
よそ者なのに、こんなに優しくしてくれる
何もなくなってしまった私には凄く嬉しい
「どうしたの?
くらい顔して…」
いとも簡単にバレた
そんなに分かりやすかったかな…
「え…っと…」
私が言うか言わないか迷っていたら
おじさんが
「ほら、言ってみなさい」
優しい言葉と優しい手で撫でられ
言っても平気だと思った
「耳聞こえないことバレそうになっちゃったの」
私が少し泣きそうになっていると
「大丈夫…まだバレてはないのなら平気よ」
きっと、この人は私を守ってくれる
「ありがとう(⌒-⌒)」
作ってくれたご飯を食べて寝る準備をした
「明日ちゃんと気をつけておこ」
とんでもないタイミングでふたりは入ってくる
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作者名:紫Rin | 作成日時:2017年5月24日 23時