Angel31 ページ31
そして菜由は伊野尾くんの方へ怒っているような様子で行った
何が起きたの
パシンッ
「ってぇ…なにすんだよ…」
左の頬をおさえている伊野尾くん
今にも殴りだしそうな菜由を私は慌てて止めた
「ちょっ、ちょっと待って
菜由!落ち着いてよ!」
ギリギリ間に合った
菜由の目を見ると怒りでいっぱいの目だった
「止めないで!こんなやつに!
こんなやつに真瑠は合わない!真瑠は…
一途で可愛くて優しい子なのに
それなのに!さいってい」
全然話が読めない
「何があったの」
「真瑠が振られたんだよ
付き合って優しい顔見せておいて
無理矢理されて、振る時もその前にやったらしいよ
真瑠は諦められないからって別れたくないって言ったんだけどこいつは
「お前なんか元から興味ねぇんだよ
関わるなって…もうウザイんだよ」って
最低な奴だってわかるだろ!」
確かに…ヒドイ
「な、なんで…そんなことしたの?
真瑠のこと本気だったんでしょ」
「関係ねぇだろ!
お前に、俺の気持ちなんか分かんねぇよ!」
伊野尾くんは私のことを突き飛ばして教室を出ていった
「いった…」
「大丈夫!?
あいつ、許さない」
「菜由、Aちゃん…ありがとう
もう平気だから、また振り向いてもらえるように
頑張る」
菜由は真瑠の言葉に顔を曇らせた
諦めてないってことでしょ?
てことはまた傷つくことがあるってこと
「そ、そっか…が、がんば…れ」
私も心配だ
「Aちゃん!大丈夫?
俺、何も出来なかった…いのちゃん
あんなやつじゃないのに
怪我してない?」
尻餅ついただけだから平気だった
なんで、あんなふうになっちゃったのかな
最初の頃と印象が違う
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作者名:紫Rin | 作成日時:2017年5月24日 23時