Angel19 ページ19
土曜日まであと1日
｢明日の事なんだけどさ
映画まで時間あるしお昼とかどっかだべに行かない？｣
朝いつものように登校してる時明日の映画の話をしていた
｢うん、いいよ
映画楽しみ｣
男子と2人きりでどこかに行くのは初めてだし
こんなにリードしてくれるんだね
｢俺、今から緊張してるよ｣
｢えー？早いよ笑｣
私がくすくす笑うと有岡くんは
｢あー、バカにすんなよー｣
と言って肩を組んできた
しばらくゲラゲラ笑ってたけど
急に有岡くんは静かになった
｢あ、ごめん！肩なんか組んで…｣
｢平気だよ！そんな顔しないで
私、有岡くんの笑ってる顔が好きなの｣
その時有岡くんの顔が赤く見えたのは気のせいかな
｢明日、楽しみにしてるね｣
私は有岡くんの手を取り教室まで走った
いつも走らないから疲れてしまった
｢疲れたー｣
途中で有岡くんに抜かされて私が追いかける方になってた
｢有岡くんって、足速いよね｣
｢意外でしょ？｣
確かに…運動できなさそうってわけじゃないけど
足速いようには見えない
私たちが話してると伊野尾くんと真瑠がまた昨日のように教室に入ってきた
｢あ、真瑠おはよう｣
｢おはよう！｣
やっぱり伊野尾くんには話しかけられない
怖くなっちゃったんだよね、あの時から
でも、このままじゃいけないよね
挨拶だけでも…
｢い、伊野尾くんおは｣
｢あのさ、都合のいい時だけ話しかけてくんの
やめろよ、ほんと性格悪いよね｣
え
｢いのちゃん
そういう言い方はないと思うよ
謝れよっ！｣
ガタンと音を立てて立ち上がる有岡くん
｢うっせぇんだよ
お前ら二人とも俺に関わんなって｣
伊野尾くんの言葉に有岡くんは怒ったのか机をたたいて歩き出した
伊野尾くんの元へ
するといきなり胸ぐらをつかんで
｢なんなんだよ、いきなり
今まで一緒にいたのにそれは無かったことにかよ！
お前こそ人を都合のいいように使うなよ｣
どういうこと
｢都合のいいようになんか使ってねぇよ｣
｢は？昔の自分を思い出せよ
何人の女と同時に遊んでたんだよ
どれもやるだけの女で本気で付き合うやつなんか一人もいなかったじゃん｣
｢その話いまする必要あるのかよ！
お前だって、純情そうな子選んで喰ってただろ
同じじゃん｣
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作者名：紫Rin | 作成日時：2017年5月24日 23時
