違う、そうじゃない。【影山飛雄】

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☆頼まれると断れない、日本人の典型的な性格である私は、首を縦に振ってしまったのだった━━!!







｢ということで、大地さん、潔子先輩。相談無しに決めて本当にすみませんご迷惑をお掛けします｣



大地さんと潔子先輩に事の次第を説明し、深々と頭を下げた







｢大丈夫だ。練習に参加するのは週２なんだろ？｣


｢そうです。だけど…｣



にわかにOKしてもらえたのが信じがたくてチラリと2人の様子を伺う




｢清水も快く引き受けたぞ｣

｢任せて。それに、Aちゃんが楽器吹いてるところ、すごく見たい｣


目を輝かせている潔子先輩ふつくしい。コンサートにも来てくださるとか。嬉しすぎる






ということで、1ヶ月後のコンサートのみ、吹奏楽部に参加することになった




＊＊＊


｢休憩ー！｣


大地さんの声が第2体育館に響いた







｢Aー、タオル取って｣


｢縁下、投げるよー｣



投げると片手で受け取る縁下。何それカッコイイな





｢さっき吹部の人に呼び出されてただろ？部活前なのに珍しいな｣



｢あー、松尾ちゃん？それねぇ｣



大地さんと潔子先輩に説明したことをそのまま言うと、目を丸くした




｢え!?すげーな。あ、そうか。お前中学は吹奏楽部だったんだっけ｣


｢そうそう。ぜひ聴きに来てね｣



｢1000円な｣



｢え!?私が払うの!?逆でしょ!!｣



｢はは、ウソウソ｣




目が笑ってない縁下パイセン、怖いて







何はともあれ、大地さんと潔子先輩に了承得られて本当に良かった、そう帰りに潔子先輩本人に言うと



｢みんなAちゃんのこと、(色々)応援してるからね｣



と言われたけど、少し引っかかるような…？？ありがたいのには変わらないのだけどね

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