＃ ページ36
◎なかまさん
2011年8月。
松竹座の公演後、人のいなくなった楽屋に召集された俺と照史。
「晴人…久しぶり、やな。」
目の前には、黒縁メガネにマスクをした晴人の姿。
顔は半分くらい隠されていたが、去年最後に会った日よりも格段に顔色が良く見えた。
心臓が脈打つのが分かる。
ずっと、会いたかった。
会いたくて堪らなかった人が、
今、ここに立っているのだ。
『うん…。2人とも、疲れてるのに時間取ってくれてありがとう。』
そう言った晴人は、目を細くしてニコッと微笑む。
「入院、してたんとちゃうの？」
『うん。でも昨日退院してん。東京帰る前に、どうしてもみんなの顔が見たくて。』
3人の間に、不思議な空気が流れる。
それは、B.A.D.として3人で活動し始めたあの頃に、少しだけ似ていた。
すると、隣にいた照史が口を開いた。
「晴人くん、エイトには戻らへんの？」
照史は晴人がエイトに入ることが決まったとき、一番悔しがっていた。
“なんであいつだけ”
そんなことを口にしては愚痴をこぼす反面、同期のことを応援したい気持ちとの間で、ずっと苦しんでいた。
照史の言葉を聞き、晴人は困ったようにうつむいた。だけどすぐに顔を上げ、少しずつ心の内を話し始めた。
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donco(プロフ) - SEIさん» コメントありがとうございます。楽しみにしていただけて嬉しいです〜！ (2021年1月30日 17時) (
レス) id: 29bbb7c934 (このIDを非表示/違反報告)
SEI(プロフ) - 更新お疲れ様です！とても読み応えのあるストーリーで、お気に入り登録しました！無理のないペースで、更新楽しみにしていますね！ (2021年1月26日 15時) (レス) id: fb017ffbce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さざ波 | 作成日時：2021年1月23日 1時
