57日目 ページ10
奏多side
意識を取り戻して轟と三途の川について語っていると、物凄い轟音が響いた。
肩を揺らして画面を見ると、黒煙が画面を覆っていた。
あーあ、やっぱり。
『オールマイト、マイク貸して』
オールマイトからマイクを拝借し、個性で電源を入れて爆豪の無線機を鳴らす。
僕の時と同じように相手と会話が出来るようにしてからしっかりと繋ぐ。
『爆豪〜聞こえるか〜？』
〈あ”ぁ！？〉
『お前の云う帽子野郎だよ。名前は四十万奏多だけど』
〈知るか！！〉
『ま、茶番は置いてだな。＿＿お前、何で撃った』
声だけでも威圧的になるように、トーンを低くして問いかける。
相手が息を呑んだのも聞こえたがトーンの高さは一切変えない。
これは、生徒としてではなく指導者としてだ。
経験値の多い者としての発言だ。
『私怨？もしそうだとすれば見逃せないけど』
〈手前……一体何様のつもりだ、あ”ぁ！！？〉
『お前より、そういう部門での経験値が多い人間としてだよ』
若干マフィア時代の声が出てしまったのか皆が一歩引いてしまったが、これは今後の爆豪の道を大きく左右する大事なことだ。構うものか。
ふぅ、と息を吐き、爆豪。といつも通りの声色で声をかける。
『お前の矜持の高さは、数日の付き合いだけれど判ってるよ。だけどね、そういう怨念は何も生まない。生むとすれば怨念を通り越した憎悪だけだ。
……聞いてないと思うけど、これは僕の経験からの事実だよ。
年長者では無いけど、こういう経験の話は聞いて置くことをお勧めする』
そう云うと、パンッとキーボードを叩き通信を切る。
溜め息を吐き出し、愈々爆豪に呆れる。
自尊心も、行きすぎたらなぁ。
くしゃりと前髪を掴み、今後の爆豪の方針について考える。
『………だーめだこりゃ！』
頭を掻いて振り返ると、全員が目を丸くして見ている。
八百万「奏多さんは……そういう経験と仰いましたが…何かあったのですか？」
『八百万〜。何回も云うけれど、そう人のテリトリーに易々と踏み込むのは関心しないぞ〜』
ちなみに秘密だけど〜、とケラケラ笑って見せれば、全員が笑い始めた。
……にしても、こりゃ本当に建物が危ないな。
『オールマイト。今から一寸建物の倒壊阻止行ってきます』
マイト「嗚呼…すまないね、頼むよ」
『はーい。与謝野さん、行きましょ！』
．
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儚奈(プロフ) - いまづきさん» ありがとうございます！読んで頂けて嬉しいです(о´∀`о) 亀更新でも、なるべく皆さんの期待に沿って書いていきたいと思うので、気長に待ってくだされば嬉しいです……！ (2018年10月21日 20時) (
レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - うわぁぁぁ続きが気になります！再新頑張ってください(p`･ω･´q) (2018年10月21日 20時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 福永あゆりさん» ありがとうございます(о´∀`о) (2018年8月13日 11時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
福永あゆり(プロフ) - いつでも、楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2018年8月13日 11時) (レス) id: 2e289ba634 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 福永あゆりさん» 読んでくださりありがとうございます！ そう言って頂けて嬉しいです(*´∀｀*) 更新が遅くなってしまうでしょうが、今後も宜しくお願いしますm(__)m (2018年8月13日 11時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：儚奈 | 作成日時：2018年7月15日 16時
