92日目 ページ47
奏多side
根津「どうかな？」
『僕は…』
僕が今、苦虫を噛み潰したほどに苦い顔をしている自覚はある。
だけどそうまでして決め倦ねる理由だってちゃんとあるのだから判ってくれ。
座ったまま俯いて考えていると、奏多、と太宰さんが目線を合わせてしゃがんだ。
太宰「奏多、君はね。環境のせいか大人びているけれど、少なくともこの数日間は年相応の顔を見せるようになった。社長としても、校長先生としても、立場のある人達はきっと、奏多個人の意見を聞きたいんだよ」
『僕個人？』
太宰「そう。……君は、もう少し大人に我儘を言っても良いんじゃないかな」
そう頭を撫でてくる太宰さんは、マフィアの面影なんて無い。
いつも僕に道を示してくれる、優しい顔だった。
我儘なんて、言いたいと思った事が無かった。示された事が僕のやるべき事で、それに歯向かうことはいけないことだと思っていたから。
抑、言い方が判らなかったから。
でも、自分の意見が相手の反対であれば、それが我儘だというなら。
『…………まだ、居たいよ』
きっと、これも僕個人の意見で、我儘なのだろう。
太宰「そっか」
僕の言葉に太宰さんは只、そうだね、と頭を撫でた。
それを聞いた雄英の先生も何処か嬉しそうに、A組の皆も何故かそわそわし始めた。
太宰「きっと、奏多の初めて言った我儘は皆聞いてくれると思うよ」
太宰さんが立ち上がると同時、
「「「四十万(さん/くん)！！」」」
「「「奏多(ちゃん/さん)！！」」」
『はー…は！？』
A組の積極的コミュ力高い組に押し潰された。
いや、悪いけど三奈もいるから加減してくれませんかねぇ。
葉隠「もう〜！辞めるのかと思っちゃったじゃん！」
『あー……それはごめん』
切島「もっと我儘言ってくれよ！？俺らも我儘言うからさ！」
「アンタらの我儘とか怖すぎて聞けないから言わなーい」
えー！と言う全員をケラケラと笑いながら引き剥がすと、異能を上手くコントロールして浮き上がる。
その場で浮きながら胡座をかくと、おい、と若干ドスの効いた声が聞こえる。
そっちに視線を向ければ、
『爆豪』
目を吊り上がらせた爆豪が立っていた。
.
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儚奈(プロフ) - いまづきさん» ありがとうございます！読んで頂けて嬉しいです(о´∀`о) 亀更新でも、なるべく皆さんの期待に沿って書いていきたいと思うので、気長に待ってくだされば嬉しいです……！ (2018年10月21日 20時) (
レス) id: 941560be5a (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - うわぁぁぁ続きが気になります！再新頑張ってください(p`･ω･´q) (2018年10月21日 20時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 福永あゆりさん» ありがとうございます(о´∀`о) (2018年8月13日 11時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
福永あゆり(プロフ) - いつでも、楽しみに待ってます！頑張ってください！！ (2018年8月13日 11時) (レス) id: 2e289ba634 (このIDを非表示/違反報告)
儚奈(プロフ) - 福永あゆりさん» 読んでくださりありがとうございます！ そう言って頂けて嬉しいです(*´∀｀*) 更新が遅くなってしまうでしょうが、今後も宜しくお願いしますm(__)m (2018年8月13日 11時) (レス) id: f32876694e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：儚奈 | 作成日時：2018年7月15日 16時
