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｢どれがいい？｣
｢これ。｣
わたしが選んだのは300円もするお高めのアイス。
｢ちょっとは遠慮して(笑)｣
｢買いたくないならいいけど？｣
｢俺太っ腹だから買ったげる｣
｢自分で言うんだ｣
｢言ってくれないからね｣
｢言われたいの？(笑)｣
アイスを買って腰掛けたベンチ。
バイト終わりはいつもこの公園でこうやって暇潰してる。
別に家に直行してもいいんだけどふかだが誘ってくるから仕方なく。
｢美味い？｣
｢うん、食べる？｣
｢こっちもあげる｣
傍から見たらカップルじゃんね、なんて思うこの行為も既に10回以上やってて改めてふかだのコミュ力すごいなって感心。
｢じゃあ帰るか｣
｢うん｣
｢てかさ、湧と何の話した？｣
｢え？｣
｢あ、いや、先生に頼まれたやつ。湧と行ってたやん｣
｢あー、カフェデートのお誘い。｣
｢2人で行くん？｣
｢そうだけど｣
｢ふーん。｣
｢なに、なんかあるの？｣
｢別に｣
｢変なの｣
｢うるさ｣
淡々と繰り広げられる会話のキャッチボール。
ほんと仲がいいのか悪いのか、(笑)
｢嫉妬？｣
｢え？｣
｢違うならいいけど｣
｢......そう。｣
綺麗な顔からは想像できないくらい低い声で言ったふかだ。
｢わたしのことだいすきじゃん｣
｢知らなかった？｣
え、なんて、？
｢顔赤ー照れてんの？かわいいでちゅね〜♡｣
｢うるさいバカにしないで｣
｢嘘だよ嫉妬なんかしてない、からかいたかっただけね(笑)｣
｢もうきらい｣
｢うーわそんなこと言っていいん？今度からアイス奢んないからね｣
｢やだ｣
｢知ってるー(笑)｣
ふかだ相手に照れるなんてばかみたい。
そんなことを思いながらもわたしの心臓は鳴り止まなかった。
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作者名：r | 作成日時：2023年3月24日 2時
