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「僕のユニーク魔法は、効果を知ればほとんどの相手に警戒されてしまうので、あまり明かしたくはないのですが……」
はあ、とあまり気乗りしないジェイドに、Aはなんだか申し訳なさを感じる。
だが、これも原作ではユウたちは知ることになっている。
Aは止めず、じっと黙ってジェイドから話すを待つ。
「僕のユニーク魔法『
「ピャッ!?嘘が付けなくなるってことか!?」
グリムはたいへん驚いた表情で、ジェイドを見る。
まるでおっかないユニーク魔法だと言うように。
「……とはいっても、同じ相手に使えるのは一回だけ。一度使ってしまうと、二度と同じ相手には使えません」
ジェイドが言うには、魔力耐久の強い者、アズールのような用心深いタイプの人間には効かないことがほとんどで、もともと心のガードが緩い者、相手の心に隙ができた時にしか効果がないのだそう。
「……かなり効果範囲が限定されたユニーク魔法です」
「めちゃくちゃ怯えてるヤツとか、ギャーギャー泣いてるヤツとかにも効きやすいよねぇ」
「ふふふ、そうですね」
二人はなかよしこよしでやや悪そうな笑顔で話す。
「その笑顔、めっちゃコエーんだゾ……」
グリムは毛先がゾワゾワするような感覚に襲われ、ふるふると身体を震えさせる。
「ともかく、カリムさんはもともと他人とも距離感が近いタイプだったので、あっさり僕の魔法にかかってくれました。
しかし──……」
──────
「僕の左目を見て……そう……『そんなに怖がらないで、力になりたいんです』。
『
「……え?」
「貴方はこの質問に真実で答えなくてはありません。
『──貴方は、催眠魔法を使える生徒の名前を知っていますか?』」
「──知ってる」
「では、その名は……?」
「それは、言えない」
「え?」
「他人に教えちゃいけないんだ。
昔、約束したんだ。だから言えない」
「……そうですか。わかりました」
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作者名:金平糖 | 作者ホームページ:(ヾノ・ω・`)ナイナイ
作成日時:2022年4月10日 15時