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ジャミルたちが部屋に戻ってしまったので、Aたちも部屋へと戻ることにした。
「お疲れ様でした、ジェイド。カリムさんとは“お話し”できましたか?」
「はい。やはり、アズールの予想通りでした」
第一声、アズールがカリムと話しをできたかと聞くと、ジェイドはこくりと頷いた。
「おそらく──カリムさんは誰かに魔法で洗脳され、操られています。」
「洗脳〜〜!?」
「操られている……?」
目を見開いて驚くグリムに、頭にクエスチョンマークを浮かべるユウ。
「そんなことできんのか?」
「アズール並の魔力とテクがないとやれないよね」
「僕でも人間のように自我が確立している生き物を操るのは、難しいと思いますよ」
グリムができるのかと聞くと、フロイドやアズールは普通の人間には出来ないと言った。
「でも、アズールみたいにスゴイヤツ、スカラビアにはいない気がするんだゾ」
グリムは“普通の人間には出来ない”と聞いて、スカラビアの寮生たちを思い浮かべ、首を捻るが思いつかなかった。
「
「それはどうでしょう?能ある鷹は爪を隠すと言いますからね」
グリムはカリムのユニーク魔法と、ジャミルが言っていたことをそのまま言葉にする。
アズールは眼鏡をかけ直し、スカラビアには洗脳する生徒はいないと判断するのは早いと言うように口を開いた。
「で、誰がなんのためにラッコちゃんを洗脳してんの?」
「残念ながら、それについては聞き出すことはできませんでした」
「ジェイドのユニーク魔法でもわかんなかったってこと?」
「ジェイドのユニーク魔法?」
フロイドの言葉を聞いて、グリムはオウム返しのように、聞き返した。
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作者名:金平糖 | 作者ホームページ:(ヾノ・ω・`)ナイナイ
作成日時:2022年4月10日 15時