【ツイステ】お姉さんは監督生を護りたい3 (ページ39)

今日:8 hit、昨日:1 hit、合計:30,451 hit

・ページ39

グリムの方を見つめて、ジェイドはクスリと笑った。

「グリムくんのことも、丸々として愛らしいシルエットに親しみを込めて『アザラシちゃん』と呼んでいるそうですよ」

「“丸々として”が余計なんだゾ！」

丸々としてという言葉が気に入らないのか、ぷんすことグリムは怒った。

「ラッコちゃんは、いつも太鼓叩きながらニコニコしてるからラッコに似てるでしょ」

監督生のユウのことを、小さくてビクビクと脅えているから『小エビちゃん』、Aのことを小さくて臆病な性格からネオンテトラで『ネオンちゃん』と呼んでいる。

「そうですね。彼はいつも朗らかで、成績が悪かったくらいで情緒不安定になるタイプには思えません」

アズールが眼鏡をかけ直しながら言うと、こくりと同意するようにAは小さく頷いた。

「やはり、原因は別にある可能性が高そうですね。
問題解決のためにも、カリムさんのことをもっと知る必要がありそうだ」

腕を組んだアズールはジェイドを指名した。

「ジェイド。少し──彼と“お話し”してきてもらえませんか？」

「かしこまりました。ジャミルさんは難しいかもしれませんが、カリムさんなら素直に僕と“お話し”してくれるかも知れません」

「じゃあ、そのあいだオレはウミヘビくんに遊んでもらおっかなぁ」

「それはいい。僕も一緒にお相手していただくとしましょうか」

「｢フフフ……｣」

「コイツら、ずっと目が笑ってねぇんだゾ……」

悪い顔をし、笑う三人にグリムはじとりとした目で見つめた。

部屋を出て、ジェイドはカリムの部屋へ。

残りの五人はジャミルの部屋へと足を運んだ。