【ツイステ】お姉さんは監督生を護りたい3 (ページ32)

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翌朝。

昨日Aたちを捕らえようとしていたスカラビア寮生たちが、三人を逃してしまったことと寮長のお気に入りの魔法の絨毯を盗まれたという事実に冷や汗をかきながら、奥にある鏡を見つめた。

「まさかオンボロ寮の奴らがオクタヴィネルに逃げ込むなんて……」

「魔法の絨毯まで盗まれちまった……。もしこれが寮長にバレたら……。ううっ、どうする？」

「とにかく、まずはジャミル副寮長に相談してみよう」

その時、鏡の中から三人の影が見えた。

「こんにちは、お邪魔します」

「うわー、あっつ。まじ真夏じゃん」

にっこりと笑ったのはオクタヴィネル寮の寮長のアズール。

アズールの次に口を開いたのは、フロイドだった。

「｢!!??｣」

その声に、寮生たちはびっくりして目を見開く。

「昨日俺たちをボコボコにしたオクタヴィネルの奴ら！」

「スカラビアになんの用だ！」

昨晩のことを思い出したのか、身構えながら冷や汗をかく寮生たち。

「ああ、みなさん。昨晩は失礼しました。
みなさんがか弱い動物を一方的に苛めているようにみえたものですから、心優しい僕は咄嗟に庇ってしまったのですが……」

眉を下げ、申し訳なさそうにするアズール。

そして真剣な顔をし、眼鏡をかけ直した。

「よくよく話を聞いてみれば……、オンボロ寮の三人はスカラビアから魔法の絨毯を盗み出した窃盗犯ということがわかりまして」

淡々と説明するアズールに、寮生たちは顔を合わせて身構えを解いた。