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グリムはニヤリと笑って、魔法の絨毯と向き合う。

「やい、絨毯。オマエをここから出してやる。だから、オレ様たちを寮の外まで連れていくんだゾ!」

魔法の絨毯は嬉しそうにぴょんぴょんと跳ねるように舞った。

そして、魔法の絨毯は乗れとでも言っているように、窓へと近づいた。

「よし、ユウ!A!絨毯の上に乗り込むんだゾ!
スカラビアにオサラバだ!」

びゅん、と絨毯が空を舞う。

三人はびくりと肩を揺らしながら、恐る恐る目を開ける。

雲ひとつ無い空、満天の星に綺麗な月。

冷たい風は心地よかった。

「ヒャッホーウ!!!やったーーーー!!脱出成功なんだゾ!
オレ様たちは自由なんだゾ〜〜〜〜〜!!」

大声を出すグリムに、絨毯も機嫌が良さそうだ。

大声に気づいたのか、寮生が空に指をさす。

「はっ!!あれを見ろ!あいつら寮長の魔法の絨毯に乗ってるぞ!」

「脱走したばかりか盗みまで。寮長にバレたら僕たちどんな目に遭うか……」

それを想像したのか、寮生たちはゾッと背筋が凍ってグリムたちを追いかけ始める。

「絶対に捕まえろ!待て〜〜〜この泥棒〜〜〜〜!!」

「へへーん!悔しかったらここまでおいでってんだゾ!」

あっかんべー、と上機嫌なグリム。

ユウが疑問に思ったことを口に出した。

「ところでこの絨毯、どうやって操縦するの?」

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作者名:金平糖 | 作者ホームページ:(ヾノ・ω・`)ナイナイ  
作成日時:2022年4月10日 15時

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