【ツイステ】お姉さんは監督生を護りたい3 (ページ22)

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グリムが穴を抜けた後、ユウが腕を通して、頭を穴の中へ入っていった。

「ユウくん、出られそう？」

「……うぐ、ぐ、」

(すごく……苦しそう……)

呻き声をあげるユウに、Aは少し青ざめる。

遠くで『頑張るんだゾ、子分！』とグリムが声を上げた。

何とかスポンと抜けたユウは、なんだかげっそりしているように見えた。

9時間の特訓、睡眠も十分に取れていないから当然なのだが。

(ジャミルのオバブロが終わったら、しっかり休んでね！！)

Aはそう思いながら、ユウと同じように手から頭へと穴に入る。

しかし──。

「ごめんね、ユウくん。なんか、すごく……つっかえてて……」

そう、Aは胸がつっかえていたのだ。

「いえ！一度出て、胸の部分だけでも少し削りましょう！」

ユウはすぐに察して、少し顔を背けながらそう言った。

ユウは顔を隠すのに必死で、フォローにもなっていない。

「無駄にでけえからいけねえんだゾ」

「なっ、こら！グリム！」

Aの胸は決してデカくはなく、一般的な大きさである。

グリムは気づいたら一人なわけで、周り……ユウと友達は男しかいない。

女性なんて見たことがないグリムは、女特有の膨らんだ胸が異様にデカいと思っているのだ。

「……あれ、Aさん何してるんだろう？」

ジョリジョリと床を削る音がしない。

「ユウくんこれで行けるよ！」

ユウは頭にクエスチョンマークを浮かべながらAの手を取って引っ張った。