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相葉「そんでしばらくお詫びにパフェ、サービスしてたよね〜」
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その後、気まずい雰囲気なんてなかった。
いつものように「えへへ」と笑った相葉さんは、ベットから降りると、白いTシャツを身にまとって「はい、行こう行こう」って言って階段を下りていき、わたしが慌ててそれを追うと「お昼食べにきたんでしょ？オムライスでいい？」って言って。
ミニサラダとオムライスと、コンソメスープと─────デザートに、パフェを出してくれた。
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相葉「でもパフェってそんな長い間出してなかったよねぇ？」
A「毎日毎食ごはんプラスパフェ食べてたら、恐ろしい勢いで太ったから止めて貰ったんです」
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「あ、そうだったそうだった(笑)」、と相葉さんは笑った。
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相葉さんとキス……じゃなくて、犬に噛まれたような出来事があった翌週の週末。
二宮さんの写真はお店に飾られた。
厳選された海や空の写真は、本当に美しくて。
お店にきたお客様みんな、見入っていた。
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A(すごい……)
A(二宮さんて、すごい人なんだ……)
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夕焼けや朝日みたいな、ドラマチックな写真じゃない。
だけど、胸を打つ写真。
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A(やっぱり……届かない…………)
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二宮さんは、わたしの想いなんて届く様な人じゃないんだ……と。
もう終わっていた恋心が胸をくすぶるのをなんとか押さえて。
「新しい恋をしよう」。
そう決めた直後。
ふと、注文をとるのに顔を上げると─────きれいな手が、目に入った。
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大野「コーヒーちょうだい」
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それに─────なんて、きれいな声。
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大野「あれ？ おねーさーん(笑)」
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顔を上げると、ふにゃん、と笑うやさしい笑顔。(あ、八重歯も可愛い……)
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大野「おねーさん、俺、コーヒーひとつね？」
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繰り返された質問にわたしは、「ちゃんと丁寧に答えなきゃ！」と必要以上にかしこまってしまって、「かしこまりましたかしこ」とどっかの芸人のギャグを言ってしまって。
「あ！」ってなったわたしに、大野さんは「ぶっ(笑)」って噴出した。(恥ずかしくて死ねる！)
相葉さんに「コーヒー一つ、お願いします」って注文を通すと、相葉さんは片頬を上げてニヤニヤして「かしこまりましたかしこ〜♪(笑)」って返事をしたから。
わたしはカウンターの下、お客様に見えない場所で、相葉さんにキックした。
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作者名：12（とうふ）
作成日時：2015年4月1日 23時
