【男主】無気力少年の受難。【僕のヒーローアカデミア】 (ページ8)

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5話ページ8

｢最下位除籍って...！入学初日ですよ！？いや初日じゃなくても...理不尽すぎる！！｣

そーだよ。

｢自然災害...大事故...身勝手な敵たち...いつどこから来るかわからない厄災、日本は理不尽にまみれてる。そういう理不尽を覆していくのがヒーロー。
放課後マックで談笑したかったならお生憎、これから三年間雄英は全力で君たちに苦難を与え続ける。｣

『...あぁ、もう.....。』

正論なんだけどさぁ。

｢"Plus ultra"さ、全力で乗り越えて来い。｣

乗り越えるべき壁が僕にとってはだいぶ大きすぎる。

｢さてデモンストレーションは終わり。こっからが本番だ。｣

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待機列に並ぼうとした僕に相澤先生が声をかけてくる。

｢おい夜多。｣

『.....はい。』

周りから初日からやらかしたのか？と声が聞こえる。心当たりは無い。

｢お前のサボり癖等は中学の方から報告が来ている。雄英ではそうは行かないぞ。見込みがないと判断すれば即切り捨てる。勿論このテストでは必ずどこかで個性を使え。｣

『.....。』

はい、とは言わない。個性は使いたくないんだ。

俯く僕を見て相澤先生が溜息を漏らす。

｢どんな理由があろうとも、ヒーローを目指すなら乗り越えろ。分かったな。｣

そう言って相澤先生は僕の返事も聞かずに戻っていった。

とりあえず待機列に入る僕に周りの人が声をかけてくるが耳に入らなかった。

.....多分、というか高確率で今日、僕は除籍されるだろう。

今はただ雄英に入った事への後悔と、僕をヒーローにさせようと頑張ってくれていた親への罪悪感でいっぱいだった。