霧の中Ⅱ【嘴平伊之助】 (ページ30)

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第71話ページ30

『ちげぇよ！！もっとガッっていけ！ガッ！って！』

隊士「え…どういうこと？」

教え方まじでわかんねぇ…

『いや、でも出来てる奴は出来てんぞ？』

隊士「無理ですよ！こんなの！」

隊士「そうですよ！無理無理！こんなの！」

すると、数人の隊士が反論してきた。

ﾌﾞﾁｯ

『無理無理ってうるせぇな！やってみねぇとわかんねぇだろーが！！このカス共が！』

隊士「「ひぃぃぃ！！！」」

本当に最近の隊士はろくな奴がいねぇ。

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沙保「私と勝負してください！」

『またてめぇか。』

柱稽古から1週間。

この女は毎日毎日戦いを挑んでくる。

まるで伊之助みたいだ…

沙保「あなたをぶっ倒して私は次の柱の元に行きたいんです！」

『私を倒しても次には行けねぇぞ。気配消せって言ってんの。』

沙保「うるさいっ！」

沙保が私に向かってきた。

『はぁー。』

本当にめんどくさい。

ｽｩｰ

呼吸を浅くして、気配を消す…

『はい、1本。』

沙保「ま、また負けた！！」

そろそろ諦めてくんねぇかなー

沙保「っ…なんで！なんであんたが！柱なのよ！鬼の子のくせに！！」

『あぁ？』

沙保が泣きながら叫んでいる。

沙保「私はあんたより先に入隊して、やっとの思いで、ようやく乙になったのよ！？あんたより私の方が苦労してる！死ぬ思いしてるのに！！」

は？

『私が死ぬ思いをしてないとでも…？』

沙保「え？」

ｶﾞｼｯ!

沙保の胸ぐらを掴む…

『お前に何がわかんだよ！目の前で大事な人2度も殺された私の気持ちが！てめぇにわかんのかよ！』

沙保「っ…！し、知らないわよ！私には関係ないっ！！」

『…それはこっちのセリフだよ。お前の妬みなんぞ、私は痛くも痒くもねぇ。勝手にほざいてろ。』

沙保「…っ！(なによ！なによ！！)」

何やってんだ、私は…

こんなんじゃ湊に怒られるぞ。

しっかりしないと。

『さっさと稽古の続きを、、、』

炭治郎「Aー！」

『……その声は！た、炭治郎！！』

炭治郎「ようやくAの所に来れたよ！」

やっと来てくれたァ。

待ってたァ。この癒しを待ってたァ。

『待ってたよ、炭治郎。』

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