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＃９６６ ページ41
和也side
俺らが着いた場所は空港の国際線ターミナル。
大きなスーツケースを引きずる大野さんはどこか寂しそうな目をしていた。
雅「まだ時間大丈夫だよね？」
翔「うん。」
搭乗時間まで少しではあるけど時間はある。
その時間まで俺らはいつも通りに談笑していた。
そう、いつも通りに。
何気ないことに爆笑したり、写真を撮ったり…
でも、その時は残酷な程に早く来てしまう。
どうか時間よ止まってくれと願っても、そんなこと叶うはずもないんだ。
ああ、Aもきっとこんな気持ちだったのかな。
翔「そろそろだな…」
智「うん、」
この4人が隣にいることが当たり前だった。
この4人がいればもうそれだけで良かったと思えるくらい。
俺にとってこの4人はお金よりもゲームよりも何よりも大切なんだ。
だから……寂しいな。
智「じゃあ、そろそろ。」
大野さんが立ち上がった瞬間、俺はスーツの裾を掴んでしまった。
智「にの…」
和「……」
大野さんは俺の頭をそっと撫でてくれた。
まるでAにするみたいに。
智「また会えるんでしょ？そんな泣きそうな顔しないでよ。」
そんなこと言われたってさ…
無理なんだよ……
俺がどれだけこの人たちが大好きか…
どれだけこの5人でいられることが幸せか…
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作者名：蒼紗仁真 | 作成日時：2020年12月12日 23時
