私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ23)

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＃６４８ページ23

和也side

やり直したい、という気持ちとどうすればいいのか分からないという気持ちの細い糸がぐしゃぐしゃに絡まってしまったAの心の中。

翔「自分の口で言ってごらん？」

幼い子どもに言い聞かせるように優しく諭す。

Aは困ったように俯き、手をイジイジ…

和「このままじゃダメだって分かってるんでしょ？大人になろう？」

ずっとこんな感じじゃいつか桃ちゃんに追い抜かれちゃうよ(笑)

Aより全然大人だもん。少しは見習ってほしいくらい。

A「…っ、たすけて、くださいっ……」

和「よく言えました。俺らでAのこと助けてあげるからね。」

2人でAを挟むように座る。

さっきまで少し震えていたけどもう落ち着いてきている。

翔「まずは、こうやって声に出して助けを求めてみよう。1人で抱えてどっか行くんじゃなくてまずは誰かに話す。出来る？」

Aはしっかりと頷いた。

昔から見たら大きな大きな進歩。

でも…まだ時間はかかりそうだね。

長い目で見ていかないと、もうAが壊れないように。

翔「よし、夕飯食べようか。」

和「一緒に食べる？」

嬉しそうにニコニコ笑ったAが久しぶりで俺も嬉しくなった。