私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART13 (ページ11)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:108,358 hit

＃６３６ページ11

Aside

やり直せる…、？

こんな私でも？

翔「A…」

翔先生が私と繋いでいる手にぎゅっと力を入れた。

翔「もう少しだけ、チャレンジしてみない？」

真っ直ぐな目が私の心を掴んだ。

A「がんばる…」

思考回路を通らないで口をついて出たのはそんな言葉。

雅「うん、やってみようね！」

耳鳴りの余韻がほわほわと残る耳にしっかりと届いてきた先生たちの言葉。

○○しなさい、じゃなくてチャンスと選択肢を与えてくれた。

死にたくなっても、消えたくなっても…先生たちはきっとその度にチャンスを与えてくれるんだろう。

翔「ん、じゃあ俺は帰るわ。」

先生の体温が離れた手が寂しくて…

その手を翔先生の背中に向かって振った。

雅「Aも疲れたでしょ？少し休みな？」

A「うん…」

雅紀先生も残りの仕事を終わらせるって出ていって静かな病室。

あんなこと言ってしまったけど…私、頑張れるかな？

でもドン底からでもまだやり直せるんだもんね。

家族がいない、なんて言ったけど思い返してみれば子供の頃から家族なんていないも同然だったし。

…うん、大丈夫。

私ならきっとやれる。

まだ遅くないでしょ？