＃４８４ ページ9
Aside
翔先生と話をして、そのまま翔先生が入院中だという病室に行った。
拘束具は智先生がせっせと片付けてしまった。
先生たちも本当は拘束なんかしたくないんだって。
翔「そうだ、傷見る？」
A「えっ…」
あんなに忘れろって言ったくせに…
翔先生はスウェットをまくった。
白いガーゼが一部を覆っている。
翔「ほら。」
ペロっとめくって見せてくれた傷はまだ抜糸もされていない…
自分で言うのもなんだけど、痛そう…
翔「みんな大袈裟だよな(笑)このくらい平気なのに。」
A「…痛くないの？」
翔「痛くないよ。だってAを守った証だから。」
真顔でそう言われると…なんだか照れる。
先生たちはよく言う。
『Aを守るためだ』って。
ただ私を押さえつける口実でしかないと思っていた。
こんなことして何が楽しいんだって…
でも違ったんだよね。
先生たちだって心を痛めてる。
翔「…俺の昔話、聞いてくれる？」
A「昔話？」
翔「ほら、高校生だった患者が亡くなったって話の続き。」
ああ…
あの話、か。
翔先生は「Aにだけは知っておいてもらいたい」と言った。
その話は私の胸の傷を抉るものだったけど不思議と受け入れることが出来た。
気持ち悪いほどリアルで簡単に想像出来たから。
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ruki - 初めまして!この作品を最初から読みました!すごく感動した作品です! これからも頑張ってください (2019年2月8日 11時) (
レス) id: 2c11055f1a (このIDを非表示/違反報告)
にし(プロフ) - このシリーズ、最初からずっと見てました。まだスマホ持ってない時から、親のPCでこっそり…笑 やっとコメントすることができて嬉しいです。更新ゆっくり待ってますね。 (2019年1月28日 6時) (レス) id: 6d8eff4e2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼紗仁真 | 作成日時：2019年1月10日 17時
