【改】私を変えてくれたのは5人の先生。RESTART３ (ページ22)

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Aside

式が始まって改めて桃の成長を感じる。

名前を呼ばれてちゃんと返事が出来ているしお友達とも仲睦まじい様子。

教室に戻ってからも先生の話をちゃんと聞いて他の保護者の方へのあいさつも出来てる。

母「桃、大きくなったでしょ？昔は人見知り激しかったのに今じゃ…」

言葉を詰まらせたお母さんを見ると一筋の涙が頬を伝っていた。

A「ほんとに大きくなったよ…」

卒園式の後、担任の先生と話をさせてもらった。ほとんど話したことないけど。

担「これ、工作の時間に作った桃ちゃんの作品です。」

手渡されたのは似顔絵や風景画。

幼稚園児の描いたものだから決して上手とは言えない。

でも…桃の絵には温かさがある。

担「それと…」

担任が紙袋から出したのは1枚のポスター。

よく見れば虹の下に桃と由人さんと私の姿。

担「桃ちゃんこの絵で作品賞をとったんです。ママがおうちに帰ってくる日に見せるから内緒にしてねって…」

私は桃に酷いことをしたのに…あの子は私の帰りをずっと待っててくれた…

担「桃ちゃんは本当に成長しました。これからも桃ちゃんのそばでその成長を見届けてあげてくださいね。」

A「はい、お世話になりました。ありがとうございました。」

そうだよね、見届けないと。

あの子にもうママがいなくても大丈夫って言われるその日まで。