54 ページ7
そして着いたのは、学校から少し離れた駄菓子屋。
…いや、小学生か！！笑
…まぁ…食べるの好きだからいいんだけどね。(何回目)
A「よく来るの？」
柄違いの10円ガムを１つ１つ眺めている廉。
廉「まー、時々？」
へぇ。廉が1人で駄菓子？
A「…あは、笑」
廉「…いや怖いねんけどそれ」
A「ふふ…はは、いいんだよ、笑」
お菓子大好き小僧みたいな廉を想像したら笑いが止まらない。
A「あ、ねーこれ食べたい！」
3個のガムの中に、１つすっぱいのが入ってるやつ。
廉「…あ、おんええけど」
それを見て、廉は一瞬驚いたみたいな顔をしたしたけど、すぐカゴに入れてくれた。
そのあとも色々買い込んで、ガードレール沿いに止めた自転車に2人で横向きに座って食べることにした。
廉「ここ、中学の時海人ときっさんとよく来てたんよ」
A「へー！そうなんだ」
廉「そん時にさぁ、よく3人で食べとったんよ。」
これ。とさっきのガムを指差す廉。
A「あぁ…確かに３つ入り」
どれにする？と、袋を開けて廉に見せた。
廉「んじゃあ…これで」
1番左、を取った廉。
A「じゃあ私はこれ！」
真ん中。
せーの、で、2人で口に入れた。
A「うん…おいしい」
口に広がる、ごく普通のグレープの味。
廉「うん……ん？」
A「…ん？笑」
…次の瞬間、みるみる歪んでいく廉の顔。
廉「きたっっっ……！！！」
A「あっはは、笑」
うぇぇ、と舌を出す廉。
A「すっぱい？笑」
廉「…死にそう」
廉は、ハズレ当たるの毎回俺なんよ、と嘆く。
A「ふふ…廉らし」
廉「…何、俺はお前にどういう風に写ってるん？笑」
A「そのまんまだよ笑笑」
2人でしばらく笑ってから、遠くの山々を眺めた。
A「…」
…ずっと聞きたかったこと、
今なら聞いてもいいかな…？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さくら | 作成日時：2020年10月1日 14時
