青春アサガオ２ (ページ18)

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紫耀「…は、？」

…怒りで、一瞬頭が真っ白になる。

…こいつ、何言ってんの？

どうにかしっかりディフェンスをさせてもらえるよう、廉の方へ走る。

紫耀「あいつ…」

廉「…しゃーない」

紫耀「…は、」

…廉まで？

廉「っふ…どーせ、1年で活躍してる俺らに嫉妬しとるんやろ？」

紫耀「っなら尚更…」

…そういう私情をプレーに持ち込むって、意味分かんないんだけど。

廉「…いや、紫耀。頼むからここは冷静に従っとってくれ。

…チェンジと、どっちがいいかよく考えろ」

ビッ

…笛が鳴って、俺らは持ち場に戻らざるを得なくなった。

紫耀「はぁ…」

…んだよ、後で苦しい戦いになって実際プレーするのは俺らだってのにさ。

…でも…

長年サッカーをやってきた廉の言葉にだけは、今はちゃんと従おうと思った。

__________

「「わぁぁぁぁ！！」」

「「あ～～……」」

…歓声と、残念そうな声。

音量としては半分半分くらいでコートに響く。

「神奈川高校、1点目！同点となりました！！」

紫耀「…はぁ」

…ほーら、言わんこっちゃない。

ボードに表示される1-1の文字。

…先輩があんなことを言った5分後に、瞬く間に相手が得点した。

廉「…ちっ」

さすがの廉も舌打ち。

…先輩がどんな顔してるか気になるけど、顔すら見たくないわ。

紫耀「…なぁ、もういいよな」

なるべく冷静な声を出して、廉に聞く。

廉「…これ以上舐められんの、耐えられんわ、笑」

紫耀「…ふっ」

…いよいよだな。

もう、俺らもだまっちゃいられねー。

…俺と廉の本気、存分に見せてやる！！！