west×Music Parodexi 2 ※BL

3. orange side ページ4

次に目が覚めた時、俺は小さな子供に起こされた。


「パパー!起きてぇ!」


俺によく似た可愛らしい女の子

年齢は4歳くらいだろうか。


リビングと思われる方に手を引き連れていかれる。



しかし、そこに奥さんらしき人はいない。

まるで状況が飲み込めない。

サラリーマンをやっていた俺は一体どこに行ったんだ。

この子はきっと俺の子なのだろうが

お母さんはどこに行ったんだ。


「パパー!あさごはんつくって!はやく!」


俺の子と思われる女の子にだだをこねられ

俺は冷蔵庫を開けた。


冷蔵庫にあったものを適当に見繕って

4歳児でも食べられるようなものを作って出した。


幸せそうに食べているのを見守りながら

ふと玄関に目をやると

大きなゴミ袋が2つ


(出しに行けっちゅーこと?)


この家庭の状況を飲み込めないまま

ゴミ出しに行くことにした。


「少しの間、お留守番できる?」

「いつもみたいにゴミ置いてくるんでしょ!結愛待ってる!」


いつもみたいと言うことは

この結愛と言う女の子を置いてゴミ出しに行くのが

今回の俺の日課らしい。


「んじゃ行ってくるなー」

「バイバーイ」


ガチャりとドアを開けると

ちょうど右隣の家の扉が開く。

どうやらここはマンションらしい。


そしてそこから出てきたのは


「あれ?桐山さん家もゴミ出しですか?今日も大変っすね」


紛れもない淳太くんだった。


「じゅ...中間さんも、ですか?」


なんとか話を合わせ、会話を続けることを試みる。


「そうなんすよ。いつもの通り嫁は土曜日も仕事で。まぁ、主夫の俺らにとってはこれが仕事なんすけどねぇ」


淳太くんの話から

俺らは主夫だと言うことが分かる。


(やから奥さんおらんかったんや)


「そうっすね...あ、ゴミ出し一緒に行きませんか?」


そういえば俺はごみ捨て場がどこだか分からない。

このまま淳太くんと一緒に行けば、分かるだろう。


「いいっすよ。じゃ、行きましょうか」


と言い、淳太くんの背中について行った。




この後、俺は主夫としてこの世界で生きた。


1人娘と奥さんの3人家族

淳太くん家は息子が2人と奥さんの4人家族



息子は大毅と智洋


まさかとは思ったが、そのまさかだった。


シゲも神ちゃんも前と同様、記憶を持って転生していた。


他にも、マンションの管理人が濱ちゃんだったり

宅急便のバイトの大学生が流星だったり

下のコンビニバイトが望だったりと


またみんなと会うことが出来た。

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