west×School Parodexi 2 ※BL

63. Green side ページ18

「疲れたー!」


「お疲れ様」


3年生のレースも終わり、昼休憩の時間になる。

俺ら6人は1箇所に集まり、各々弁当を広げていた。

今疲れたと大きな声で叫んだのは照史君

先程の障害物走で大分疲れが溜まっているらしい。

ちなみに照史君の借り物走のお題は総重量5キロのもの


正直意味が分からない。


実際、照史君も困惑しながら、応援席から

新品の500mlペットボトル10本借りて

抱えて走っていた。


まぁその後、貸してもらった人たちから

そのままペットボトルをプレゼントされていたが。


(普段の照史君の人の良さからくるもんなんやろうなぁ...)


照史君は遠慮しながらも、同級生や後輩がペットボトルをあげている光景を見て

俺はそう思った。



「午後の競技なんやっけ?」


のんちゃんが口におかずを入れたまま聞く。


「応援団の応援やって〜、俺達の騎馬戦やな!」


と、手におにぎりを持っている照史君が答える。



「濱ちゃん頑張ってな」


「おん、流星ありがと」


さりげなく濱ちゃんの隣に座っていた流星が濱ちゃんに向かって微笑む。


最近流星は濱ちゃんと仲良くすると

のんちゃんが異常なまでに嫉妬心を剥き出しにすることに気づいてから

こんな風に“俺濱ちゃんと仲いいですよ”アピールをするようになった。


案の定のんちゃんはジトーっと流星を睨んでいる。


それに気づいている俺と照史君はこっそりと笑っていた。



「てか俺も応援せぇや!」


「あ、忘れとった」


濱ちゃんしか応援していなかったことに気づいた照史君は、流星のすっとぼけに


「絶対確信犯やん...」


とブツブツ呟いていた。



続く

64. Green side→←62. Green side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す