west×School Parodexi ※BL

8. Green side ページ8

「そんじゃ早速、ひとりひとり自己紹介してもらおか。
1番から順番にその場に立ってかるーく自己紹介して」


先生の台詞で1番の生徒が席を立つ。

「1番...」

大体の生徒は自分の名前と好きな物や部活など、当たり障りない自己紹介をしていた。

2列目の1番後ろの席からガタリという音がした。
もう俺の番が回ってくる。

(何話そかなぁ...)

中学では一応部活に入っていたが、高校で続ける気は無い。
かろうじて挙げるとすれば、趣味程度に週一で行っているダンスくらいしかない。

(それでええか。)

後方からガタリと席に座る音がしたので、音が鳴り止んでから席を立つ。

「13番、神山智洋です。趣味はダンスです。よろしくお願いします。」

当たり障りのない模範のような自己紹介を済ませ席につく。

そしてまた、俺の後ろの席でガタリと音がする。

...

「33番...」

どんどん自己紹介は進み、次が流星の番なのだが、流星は変わらず睡眠モード。

起きる気配もない。

(どうするんやろ...)

自分のことのように不安になり、気づいてくれという意思も込めて、流星の方を見つめる。

ガタリと流星の前の席の生徒が座り、沈黙が流れる。

その沈黙に異変を感じた先生が、メモをとっていたノートから顔を上げ、

「34番、藤井流星! 初日から寝んなや」

と笑いながら言ったため、クラス中にどっと笑いが起こる。



続く

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