west×School Parodexi ※BL

36. Orange side ページ38

その時は、そんな何年も前の話、今更何なんやろって思ったけど


今日の様子見て、きっと濱ちゃんは、心残りがずっとあったのだろうって気づいた。


小瀧君の方だって、今日生徒会室に来て濱ちゃんをじっと見つめたことから


何かしらの理由があって、濱ちゃんに会いに来たんやないかって思った。


避けたことだって、ちゃんとした理由があるのではないかと思った。


「...仲直りするチャンスなんやから、ちゃんと話せえよ。」


「...今更無理やろ。」


「仲直りしたいとは思っとるんやろ?」


「...別にせんでもいい」


「...素直やないんやから。このチャンス手放したら、もう後ないで?」

「...照史には関係ないやろ。」


声のトーンから、ピリついているのが分かる。

俺も説教臭くなってしまった。

ここで俺まで喧嘩したら、もっと面倒なことになる。

今、勉強を頑張らなければいけないところで、これ以上悩みのタネを作ってはいけない。


「...なぁ、コンビニよって行かへん?俺腹減ったわぁ」

「しっかりお昼食っとったやろ。」

「成長期なんです〜」

「横に伸びる成長期?」

「やかましいわ！」


この年齢になったら、こんな風にふざけてしまえば簡単なのに


(まだ2人は、ずっとあの頃の、小さな小さな変にプライドの高い子供のまんまなんやろうな...)



こんなこと言ったらまた機嫌を悪くするだろうから


言いたい言葉はぎゅっと喉の奥に押し込んで、俺らは近くのコンビニに向かった。





続く

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