west×School Parodexi ※BL

28. Pink side ページ30

流星と神ちゃんと一緒に生徒会室に向かう途中の廊下、俺の頭の中は濱ちゃんのことでいっぱいだった。

始業式の時からずっと行きたかったが、入るつもりはなかったので、中々行けずにいた生徒会。

いつか行ければいいと思っていたが、まさかこんなに早く行けるとは。



これでようやく、濱ちゃんに会える。


...


俺と濱ちゃんは家が近くて、小さい時から一緒に遊んでいた。

年齢が2つほど離れている俺らは、幼稚園は重ならず、俺が小学1年生の時、既に濱ちゃんは3年生。

幼かった俺の目には、同じ学年の友達と仲睦まじく話す濱ちゃんの姿が、何処か遠くに見えた。

俺と一緒に遊んでいた頃の濱ちゃんの姿と、違って見えた。


あの時以来、俺はこの年齢差が嫌になった。

俺があと2年早く生まれていれば良かったのにと、何度願って失望しただろう。


濱ちゃんは何も悪くないのに、濱ちゃんのことを避け始めたのは、小学校に入ってすぐだった。

その時から、俺と濱ちゃんの間に、溝のような、壁のようなものを作り出して

いつしか、一緒に遊ぶこともなくなっていた。



濱ちゃんの方が先に中学生になって、制服に身を包んだ濱ちゃんは、今までよりももっと遠くにいる気がした。

俺が手を伸ばしても、もう遅かった。

手なんかじゃ届かないところに、濱ちゃんはいた。



続く

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